FCR-セッティング-スロージェットは基本的には交換せずにスクリューで対応

CBX1000
CBX1000FCR
この記事は約4分で読めます。

FCR-セッティング-スロージェットは基本的には交換せずにスクリューで対応

そろそろ、秋と言える位には朝が涼しくなりました。
季節の変わり目にする事はセッティングでございます。

先日、ちょっとした飲み会でFCRのスロージェットについてご相談を頂く機会がありました。

Q
『スロージェットは変更した方が良いですか?』
A
『エアスクリューが回せなくなったら変更して下さい』

私の考えになるのですが、スロージェットはエアスクリューの回せる幅が無くなったら変更でよいです。
エアスクリューは0.15分~4.00分程度までは変化を感じ取れます。
0.15分の時は僅かに開いただけでもシビアに反応します。
2.30分を超えた辺りからは変化は大雑把になる印象を受けます。
まともにセッティング出来るのは0.30分~3.30分位の間かなと思います。
理想としては1.00分~2.30分の間で収めてそれを超えるのは多少イレギュラーというか余力を残しているという風に私は考えています。
スロージェットを交換しない方が良い理由を私なりの見解で書いて行きます。
それではスターティン!

パイロットスクリューとエアスクリューは何の為にあるのか?

スロットル低開度とアイドリングの調整の為にあります。
スクリューの初期値は、
PS-1.00分
AS-1.00分
です。
セッティングする順番としては、
①スロージェットを決める
②エアスクリューをエンジンの回転数の高い位置、または走行して調子の良い位置にする
③パイロットスクリューを調整する

※以下
エアスクリュー→AS
パイロットスクリュー→PS

基本的にはASは1.00分から15分ずつ薄い方向に開けていきながら調整します。
①と②を繰り返して、
最終的にアイドリング付近が薄くなっているケースが多いのでPSを開いて燃料を濃くします。
上手くいくと大体のケースでスクリューは1.00分から2.00分で収まります。
原則としてスロージェットはASとPSの適正範囲のベースとなるという考え方でセッティングを進めていけば、セッティングの沼地に足を突っ込む可能性も下がります。

スロージェットとジェットニードルの組み合わせ

スロットル開度1/4辺りはジェットニードルのストレート径も影響を与えます。
おおむねスロージェットとジェットニードルでスロージェットが主に担当する範囲の、
燃調はコントロール出来ます。
ジェットニードルのストレート径を変更するとそれに伴って、
ASとPSの適正な位置が変わってきます。
スロージェットを35から順番に変更してどのように変化するか試したことがあります。
番手が35,38,40と大きなるに伴ってスクリューを開けていく量が変化するだけでした。
もちろん、走行は変わらず出来ましたし、不備があるような感じでもありませんでした。

PSは全閉めでも問題ありません。

PSは全閉めでも問題なく走行出来ます。
CRSキャブレターはPSが存在しません。
セッティングが終わった次の日に、
エンジンを始動する際に調整したりすると良いです。
エンジンが温まっている状態だと変化が分かりにくかったりします。

初心者はASの調整に悩む

セッティングマニュアルにはASは各気筒ごとに調整をするとありますが、
変化が分かりにくい場合は全てのシリンダーで同じ戻しでも問題ありません。
CBX1000を例に書きます。
前提としてASを空気が増える方向に開けていくとします。
5分ずつ1番から6番のシリンダーで開けていきます。
それを繰り返します。
1番から3番までを開けた時に回転数の変化が起こります。
4番から6番も同じ戻しにします。
それで確定です。
セッティングマニュアル通りに15分締め込んでも良いです。
そのままでも良いです。
私は15分戻しは行いません。
ご自身の乗りやすいようにしてください。

スロージェットのアクセス性は悪い

スロージェットの交換はフロートチャンバーを外さないと行えません。
メインジェットはドレンボルトを外すのでガソリンは全て抜けますが、
FCRを着脱する必要もありません。
ジェットニードルはどちらかと言えば簡単に変更が出来ます。
設計思想的に考えると頻繁に交換しないパーツという事ではないでしょうか?

FCR-セッティング-スロージェットは基本的には交換せずにスクリューで対応【まとめ】

たまにスロージェットが濃いとか薄いなどと考えられている方がおられますが、
FCRに於いては無段階のスクリューで対応が出来るので原則として交換をする必要がありません。
レーシングキャブレター以外は、スロットル低開度に於いてASに対応をするエアジェットを交換したり、スロージェットを交換しないとセッティングが出来ない事が多々あります。
スロージェットを交換せずにスロットル低開度のセッティングが出来るという事はFCRの恩恵です。
スロージェットを交換する為に時間を使うなら加速ポンプのチェックなど、他のセッティングに時間を使用した方が有意義です。
今回のブログ投稿はこの辺で終了いたします。
それでは、シーユーアゲイン!

FCRの小物

FCRのセッティングについて事前にストックしておいた方が良い小物類です。モールによって極端に値段が違いますので必ず確認してからご購入ください。
ブランド登録なし
¥66 (2023/05/14 10:20時点 | Yahooショッピング調べ)
タイトルとURLをコピーしました