FCRセッティング-全開!メインジェットはどこまで薄く出来る?エンジンは壊れないか?
メインジェットを過去にどこまで薄くして大丈夫だったかというお話でございます。 先にお断りですが、エンジンを壊すまでは試しておりませんし、検証としては不十分でございます。 検証として不十分というのはもちろんですが、ピストンが溶けるまで検証をしていないからです。 それに全開走行での乗り方も少々曖昧でございます。 エンジンが壊れる=ピストンが溶けるという意味で受け取って頂ければと思います。 プラグが溶けるケースもあるのかもしれませんが、壊れ方について試す事は一般ユーザーではかなりハードルが高いのでご了承をお願いします。 過去の日付とジェットニードルとメインジェットの組み合わせで薄い状態のセッティングを案内します。私がセッティングしてCBX1000を運用して壊れていないという事についてのご報告になります。少なくともセッティングについてここまでメインジェットを薄くしても問題はないであろうというラインは分かると思います。 ちなみに私が持っているメインジェットで1番薄い番手は102です。 色々とコラム的に進めていこうと思います。 それではレッツスターティン!
過去の薄い番手のメインジェット
MJ-102でも大丈夫 21/10/24 MJ-102 JN-90FTS#2 全開空燃比は14.5程度 21/08/27 MJ-102 JN-90FTQ#1 21/09/11 MJ-102 JN-90FTS#2 数年前の履歴です。 特にメインジェットの番手について気にはしていない時期だったのですが、現在の私の感覚でいうと、随分と薄い番手のメインジェットを使用しているなという印象です。 現在のMJは120です。通年で言えば115-138程度で悩みながらメインジェットのセッティングをしております。 MJの番手は比例して変化するというわけではありませんが、 102→112に変更して空燃比で0.8から1.0程度変化するという目安で私は変更をしています。
セッティングが薄い場合の症状
FCRはスロットル開度でセッティングをするのが基本ですが、 空燃比が薄いという事に関してどのスロットル開度でも基本的に同じような症状といえることがあります。吹け上がりが良くて、パワー感が無くなるという事です。 発進時やスロットル低開度の時は分かりやすいのですが、 発進がまともに出来ません。 ある程度スピードが出ている状態であれば、さらにスロットルを開けた時の加速感がありませんというか、加速しません。逆に濃い過ぎるとギクシャクして明らかにおかしいという事がすぐに分かります。 スロットル全開だけ薄い状態だと、気持ちよく加速して最高速に向かっている途中でエンジンが元気よく回っている状態で急に薄くなるから、ピストンが溶けるのだろうなと思います。 加速や最高速が思った以上に頭打ちになるようでしたら、空燃比は薄目なのかもしれません。
ピストンが溶ける瞬間
ピストンが溶ける瞬間はおおむね全開時らしいです。 有名メカニックの先輩から聞いた話ですが、ピストンが溶ける瞬間は何の前触れもなく一瞬で起こる出来事だそうです。怖い…。 実際にはピストンを溶かしたことがないので、私自身の考えは妄想が混じっております。 十数秒程度の全開走行、高速度域からの急激なエンブレ、この2点でピストンがとけるのではないかなと考えております。少なくともMJ105については10年単位で長期間その状態で運用しておりました。 おそらくですが、BITO出荷時のメインジェットの番手だったのではないかと考えています。 私のCBX1000は20年以上前のFCRを使用しているので当時のセッティングが不明です。 現在の私の感覚では多少気持ちが悪い番手ですが、エンジンは壊れてはいません。
CBX1000のプラグの熱値の基本は8です。
NGKのプラグですが、CBX1000はDR8EAがデフォルトとなります。 サービスマニュアルの記載ですと寒い地域では7とありますが、 基本的には8で運用をすると考えておいてよいと思います。 その他にもサービスマニュアル記載ですが、レースシーンでは9番を使用したりするのかもしれません。エンジンの圧縮を上げたり、高回転域を連続使用したりプラグが熱を持ちやすい状況であれば、 熱値を変更するという考え方なのだと思います。 ちなみに数字が小さいほど熱値が高いです。プラグの火が強いですが、熱を持ちやすいです。 私は1度他のバイクでプラグを溶かしたことがあります。 プラグの熱値を指定よりあげるとバイクの調子が急に良くなるように感じることがありますが、 プラグが溶けるというリスクが付いて回りますのでくれぐれもご留意ください。
FCR初心者向け-メインジェットの番手の簡易的な選定
1度もメインジェットを触った事もないのにセッティングをどうしろと言うのだ…。 そんな風に考えても普通だと思います。 過去のデータについて誰かから聞くか、実装を交えて空燃比計で見たり、 形式の近い他の車種を参考にして進めていくのが原則になると思います。 特にメインジェットはスロットル開度の全開を司っています。選定については少々難しいです。 私の感覚でなのですが、スロットル開度1/2から3/4あたりについてメインジェットの変更だけで、 加速感に変化が出ます。スロットル開度1/2から3/4で調子が良いなと思えるメインジェットを選定しておけば、大きくずれたメインジェットの番手を選択してしまう事はないだろうと思います。 大型バイクなどで全開走行の試走が難しいという方なども、スロットル開度1/2から3/4あたりを目安いメインジェットのセッティングを行えば良いと思います。 ただし、あくまでも目安としてでございます。 2番手程度の誤差はあると思います。 全開走行のベストを見つけ出す事についてハードルが高ければ、最初の打ちはスロットル開度1/2から3/4あたりを目安にして妥協をしてもよいと思います。 完璧でなくてもFCRは素晴らしい加速をしてくれます。 気温や湿度の変化で今日のベストは明日のベストではありません。
FCRセッティング-全開走行でメインジェットをどこまで薄く出来るか?【まとめ】
CBX1000の場合はメインジェットを102番まで薄くしてもピストンは溶けないであろうという事は言えます。
自分でメインジェットを試した結果として当分の間は102番は使わないと思いますし、
夏場で薄くしても115位でやめておくと思います。あくまでも現在の私の感覚です。
CB系も概ね近い番手のように感じるので110程度の番手で様子を見るようにしておいた方が良いかもしれません。何かの縁で突然パワー測定をダイノジェットでしてしまって、ピストンが焼け落ちた…などという事も予想できます。
少なくとも空燃比計を導入しておけば、全開時の空燃比もすぐに分かりますから、
随分と安全性は高まります。空燃比計が無くても感覚だけで大丈夫だという方や、
空燃比計はつけていないけど、どれくらいまでMJを薄くしても大丈夫か知りたかった方の、
お役に立つような情報であればよいなと思います。
ということで今回のブログ投稿は締めようと思います。
それでは、シーユーアゲイン!
PS
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FCRのメインジェットの交換-写真ギャラリー
FCRのメインジェットの交換はチャンバーの下部にあるドレンボルトを外して行います。 フューエルコックをオフにしないと永遠にガソリンがこぼれ続けます。また、ガソリンもそれ内にこぼれますのでウエスなどで車体につかないように保護して作業をおこなってください。
空燃比計の購入
後付けになりますのでワイドバンドのセンサーはBoshを使う事がほとんどです。 マフラーの溶接用のボスのサイズはM18×10 P1.5です。 マフラーの素材を選んで購入する必要があります。空燃比計をセットで購入した場合はスチール製が付属している場合もあります。CBX1000にはPLXのDM-6を使っています。CBX1000は52パイの丸形を使うと中央の電圧計とメーターを交換出来ます。 ※PLX DM-6は生産終了の可能性があります
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