FCRセッティング-濃い過ぎと薄過ぎの症状-空燃比計もオススメ
FCRのセッティングをしていると必ず目にする言葉。 【濃い】 【薄い】 明瞭な感じがしますが非常に曖昧です。 濃いを例に出すと 【濃い目】【濃過ぎる】【濃い方に】 など色々な表現があります。 ここにさらに【現在は濃い】など適正が良く分からない状態で現在の表現を混ぜてきたりすると、 ワケワカメです。 私もブログを書いたりするうえで曖昧な表現になっている事は多々あると思います。 私は適正な状態が良く分かっていないので適正な状態でも濃い目と表現したりしているかもしれません。スロットルの開け方でも適正と思う人はいるかもしれないし、薄過ぎや濃い過ぎと評価する人はいるかもしれません。 要するに非常に曖昧です。 でも、自分でFCRのセッティングをするなら、表現は曖昧でも自分の中にはきっと落とし込めるはずです。また、他人が濃いとか薄いとか表現している程度も自分なりに変換して参考になると思います。というわけで、薄すぎる時の症状や濃い過ぎる時の症状をざっくりと書きます。 少なくとも私の曖昧な文章表現で納得出来なくても、症状が似たような状態であれば、 自分自身のFCRのセッティングにフィードバック出来ると思います。 はい、それではレッツゴ。
エンジンが壊れるほど薄い症状
私はFCRのセッティングが薄過ぎてエンジンブローしたことは無いので、 信用出来るメカニックの先輩から直接聞いた話です。 エンジンが壊れる時は一瞬で壊れます。 特にメインジェットで薄過ぎるのが問題だと。 後述しますが、薄過ぎるとパワー感がなくてまともに加速しません。 メインジェットが担当するようスロットル全開の高速域だと、 かなりのスピードが出ています。そこで薄過ぎる状態でエンジンを高回転で回すと、 エンジンがお亡くなりになるという理屈でございます。 とくに薄い状態で高速走行からの極端なエンジンブレーキはヤバイと思います。
濃い過ぎと薄過ぎの症状の判定方法
現在のセッティングがベストでなくてもある程度ストレスなく走行出来るという状態が前提で記載します。 ジェットニードルのクリップ段数を極端に変更して試走したら【濃い過ぎ】【薄過ぎ】の症状が分かります。 セッティングを進めていく上でかなり参考になる体験になると思います。 まず【濃い過ぎ】から解説。 失火するというかエンジンがボコついてまともに走れなくなります。スロットルを捻ってもエンジンが回ってくれません。この状態を知ると 『あーこれが濃過ぎる症状ね…』 と分かると思います。 次に【薄過ぎる】症状です。 エンジンは回りますし、変化は分かりにくいかもしれません。 そもそもクリップ段数が担当している範囲を試走する時点で普通に走行しているようなスピードは出すはずです。私なりのフィーリングですが、スロットルが軽くなるというか車体が軽い感じにはなりますが、パワー感が無いスカスカな感じを受けます。特にレスポンスも悪いなとすぐには感じない状態です。薄くなればなるほどパワー感が無くなります。 私のCBX1000の場合はクリップ段数の都合上不具合がもっと出るまでクリップ段数を上げることが出来なかったのでさらに薄過ぎる症状まで判定出来ていませんが、過度なエンブレをするとバックファイヤーをしたりするのだと思います。少なくとも薄くすればするほどパワー感が無くなるという感覚は分かると思います。ちょっとパワー感が無い程度なら、軽い感じの加速感になるのでスロットルの開け方などによっては好みだったりするかもしれません。 クリップ段数で【濃い過ぎ】【薄過ぎ】を見ておいて症状を意識すると各スロットル開度でのセッティングの参考にはなると思います。 少なくともスロットル全開の時に加速感が足りないなと思ったら、薄過ぎか車両の限界で適正なセッティングが出来ている場合のどちらかだと思います。 スロットル低開度や全閉めの時は薄いや濃いといった症状は走行では分かりにくいと思います。 発進する時にパワー感があるかでみたり、エンジンの始動性やアイドリングの雰囲気で判定するのがベターかなと思います。私のCBX1000の場合はスロットル低開度の時に 全閉めの時に12.9程度、 スロットル開度1/16の時に12.5前後 スロットル開度1/2の時に12.5前後 のようになると調子が良いような気がします。 キャブの同調やアイドリングの高さなど色々な複合要因もあると思います。 また、アイドリング時は薄い方が良いと教えてくださった方もいらっしゃいました。 CBX1000の場合は14.0程度の空燃比にするとエンジンの始動性やレーシングした時のスロットルの戻りにも影響があるような感じなので、現在はスロットル低開度時は上記のようなセッティングにしています。春先になって暖かくなってきたらもう少し自分なりに調べてみるかもしれません。
FCR初心者向け-まずはクリップ段数で色々試す
【濃い】【薄い】の症状を見るのに試走をしながらクリップ段数を極端に変更している事はかなり有効です。その過程で気に入ったクリップ段数があればそのクリップ段数を基本にセッティングを進めればよいと思います。バックファイヤーや黒煙を吹くなどはエンブレのかけ方や加速ポンプの効くタイミングではふいにある事なのでそこだけ注力しなくても良いと思います。初心者のうちは絶対的に分からない事が多いです。どれがあっているかも分からないと思います。自分のバイクに当てはまる症状かどうかも分からないと思います。ネットや雑誌に書かれている事は書いた人にとっては正解ですが、読んでいる人のバイクにあてはまるかどうかは不明なので参考程度に留めておく必要があります。少なくともクリップ段数で自分のバイクの様子を見るという事は自分で自分のバイクを判定しやすいです。エアスクリューなども触った方がベストですが、触らなくても調子が良いか悪いかだけは判定出来ると思います。薄いと濃いの症状を確認した後に適切なクリップ段数にしてください。
エアスクリューの調整をしてセッティングを詰めていけば良いです。
FCRセッティング-濃い過ぎと薄過ぎの症状-空燃比計もオススメ【まとめ】
【濃い】とか【薄い】とかは現在の状態からどっちにジェットを振るかなどの表現の一つかなと私は思っています。セッティングに味付けと昔の雑誌などに書いてあった記憶がありますが、
おおむね良いと言えるセッティングは誰が行っても近いようなセッティングになると思います。
人間は情報の伝達が出来る生き物でございます。
過去のセッティングのやり方など参考になる事は世の中には沢山有ると思います。
そういった言葉での表現を自分なりにフィードバックしていただければと思います。
少なくとも濃いや薄いの症状が自分の中に落とし込めているとセッティングをする上では近道かなと思います。私はFCRのセッティングを始めた時には出来るだけジェット類は不必要に買わないようにしていました。着脱やFCRを触る回数も最小限ならよいなと思っていました。
結局はあれはどうだろうこれはどうだろうと色々試した事が遠回りだったような気がします。
遠回りした分は知見が増えたので良しとは思いますが、物事は速いに越した事はありません。
というわけで【濃い】や【薄い】で悩まれている方はジェットニードルのクリップ段数を変更して、
具体的に自分で体感してみてくださいませ。
きっとセッティングのお役には立つと思います。
それではシーユーアゲイン!
CBX1000写真ギャラリー
今回のブログ投稿は【濃い】【薄い】が中心でした空燃比計-A/Fゲージの写真を過去の投稿から掲載したいと思います。
空燃比計の購入
後付けになりますのでワイドバンドのセンサーはBoshを使う事がほとんどです。 マフラーの溶接用のボスのサイズはM18×10 P1.5です。 マフラーの素材を選んで購入する必要があります。空燃比計をセットで購入した場合はスチール製が付属している場合もあります。CBX1000にはPLXのDM-6を使っています。CBX1000は52パイの丸形を使うと中央の電圧計とメーターを交換出来ます。 ※PLX DM-6は生産終了の可能性があります
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