FCRセッティング-加速ポンプを使うCBX1000のスロットル1/4以下のセッティング-24/10/10

FCR-加速ポンプ吐出タイミング調整 FCR
CBX1000FCR
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FCRセッティング-加速ポンプを使うCBX1000のスロットル1/4以下のセッティング

CBX1000の弱点に低回転時のパワー感が無い点があります。
これは6気筒のエンジンの特性なのかもしれません。
せっかくFCRを導入しているならセッティングでなんとかしてみたいものです。
タイトルにもあるのですが加速ポンプが上手く効いているとかなり改善されることがあります。
ノーマルキャブレターも加速ポンプが標準で装着されています。
設計思想上では加速ポンプが何らかの理由で必要という事が考えられます。
スロットル低開度を意識して加速ポンプのタイミングを調整したらすこぶる調子が良くなったのでその事に焦点をあててブログを書いていきます。
それではレッツスターティン!

注意!加速ポンプでセッティングを行ってはならない

私の考えになりますが加速ポンプが無いと成立しないようなセッティングは行わないようにしてください。
スロットルの動かし方が限定的になってしまいます。
加速ポンプは補助的な機構です。
吐出については一定でなかったりもします。
CBX1000で加速ポンプの調整をしたら調子が良くなったと記載していますが加速ポンプが無くても充分に走行可能です。
加速ポンプはキャブレター特有のスロットルを急開した時に混合気の燃料不足を補う事が目的です。
FCRは加速ポンプは常に存在します。
加速ポンプ無しでセッティングをする事は無理な話ですが、
ゆっくりスロットルを開けた時や急にスロットルを開けた時のちょうどよいバランスを見極めてセッティングをしてくださいませ。

セッティング中の加速ポンプの有無

FCRのセッティング中の加速ポンプの有無ですがどちらでも良いです。
加速ポンプのオンオフはプッシュロッドを固定したり、外したりすればオフに出来ます。
要するに加速ポンプのダイヤフラムが動かない状態にすればよいです。

加速ポンプをオフにしてセッティングするなら、まずは加速ポンプが無いような走り方で煮詰めます。その後に加速ポンプをオンにしてスロットルを急開したり吐出タイミングを早めたり遅くしたりして自分好みの位置に調整をしてください。
メリットとしては加速ポンプの効果を具体的に体感しやすいです。
セッティングについても加速ポンプが無い事が前提で調整がされているのでジェットの変更を任意でコントロールしやすいです。

加速ポンプをオンにしてセッティングをするなら吐出タイミングを1mmなどに固定して煮詰まる寸前までは加速ポンプを触らないように勧める必要があります。
セッティング終盤で加速ポンプの吐出タイミングを極端に調整した時に調子が劇的に悪くなる事があります。
理由は加速ポンプがあることが前提でジェットの選定をしているので、加速ポンプに変化があるとそれにともなって変化が起きます。
極端に加速ポンプの吐出タイミングを変更しないのであれば加速ポンプは有りでセッティングを進めれば良いです。

基本的には加速ポンプは初期値のままでセッティングを進めれば良いと思います。
加速ポンプの効果にまでこだわってセッティングをすすめるのであればオフにしてセッティングを進めてみれば良いです。

私のCBX1000の現在の加速ポンプのセッティング

標準のダイヤフラムで吐出タイミングは0.8mmです。
0.2mm刻みで0.6~1.4までで試しています。
注力したポイントして発進直後のスロットル開度1/4以下での加速感です。
パワー感に欠けるなという点は改善されました。
本来であればジェットやスクリューで改善すべき項目なのかもしれません。
去年、BITOコンプリートのCBX1000に試乗しました。
その時の発進性や下回りのパワー感の違いは排気量なのかなとも考えていました。
排気量での違いであればどうやっても解決は出来ません。
どちらにしてもCBX1000で下回りにパワー感のあるような状態のバイクは存在します。
少しはあの時の感覚に近づけたかなと思っています。

【現在のセッティング】
AS-1.30分
PS-2.15分
SJ-48
JN-90FTR#3
MJ-120
加速ポンプ-0.80mm
加速ポンプ-標準
ウオタニ点火時期-1

前回からのセッティングの違いはMJを濃い方向に振っています。
MJ110→120
高速道路での全開走行中の空燃比を元に変更をしています。

加速ポンプの効果時間

私のCBX1000には空燃比計を装着しています。
加速ポンプの効果がある時間は3秒前後かなと思っています。
スロットルの開け方にもよります。
少なくとも空燃比計を見ながら何度も試走をしていると現在は加速ポンプが効いている瞬間だという事がぼんやりとですが体感出来ます。
今回のブログ投稿はスロットル低開度に焦点を当てて書いていますが、
スロットル全開時の空燃比のチェックは数秒は全開を維持しないとメインジェットの判定をしているとは言えないかもしれません。
CBX1000と言えども大型バイクなのでかなりのスピードが出るので少し危険です。

FCRのスロットルバルブの開き方は正比例しません。

FCRのスロットルバルブはスロットル開度と比例していません。
スロットル開度1/2でスロットルバルブは1/4程度しか開きません。
スロットル開度1/4までだとスロットルバルブの開き方は目視では大きく変化は分かりにくいです。
走行中でのスロットル開度1/8と1/4では走行についてかなり大きな変化があります。
現在の私は加速ポンプの調整を0.2mm刻みで行っています。
精度としては高いのか低いのかは分かりません。
しかし、注力して試走すると0.6㎜と0.8㎜では違いが分る程度の変化はあります。
セッティングマニュアルでは0.6㎜の変化でスロットル開度は1/8程変化があると記載があります。
ご自分のバイクに合わせて何度も調整を繰り返してみてください。

加速ポンプダイヤフラムの吐出総量について

ダイヤフラムの変更によって動く大きさをコントロール出来ます。
これによって吐出する総量を調整出来ます。
端的に言えば吐出開始から何秒間吐出されるかという考え方になります。
私も未だに適正な値は分かりません。
私はいままで標準とKLX250とKLX400の3パターン試した事があります。
現在の私のCBX1000では吐出開始0.8mmの時には標準サイズが走行フィーリング良いと感じています。
スロットルの開け方や全開までの開度によっても変化はあると思います。
各自のバイクで納得いくまで試して頂いた方がよいかもしれません。

その他の具体的な調整方法

プッシュロッドの動きを直接抑制したり、加速ポンプのチャンバーの中にスペーサーを入れたりして、吐出総量の調整が出来ます。

FCR初心者向け-加速ポンプの調整を正確に行う測定

ざっくりとした感じで加速ポンプの調整を行うのであれば、調整用プレートのツメを適当な感じで動かしてざっくりと測ればよいです。
プレートの爪自体も角度がついていて測り方によっては微妙に違うケースもあります。
私はマイナスドライバーで1度大きめに広げてシックネスゲージを差し込んでプライヤーで締めるようにしています。
少なくとも私が測定した場合は毎回同じ結果の調整が出来ます。
つい最近までは測定自体はシックネスゲージで測定をしていました。
調整方法については開ける時と締める時で多少いい加減な所もありました。
FCRの加速ポンプは精度の高い調整が出来ない造りであるという先入観の元に調整を行っていました。
精度が高い調整が出来ないのに精度が低い調整を行うとより悪化します。
趣味でバイクを触っているのだから手間を惜しまずに調整をするべきだったと反省しております。
初心者であれば適当な調整をせずに精度の高い調整を心がけてみてください。
あとは調整後のメモと感想をしっかりと履歴として残しておいてください。

加速ポンプの小ネタ

BITOのコンプリートマシンについては加速ポンプの調整をされているバイクはありませんでした。
イベントの際に確認したのですが、私が確認した分については全てデフォルト値のままでした。
こういった観点で考えると加速ポンプでセッティングの状態を変化させるはあまり良い事ではなさそうです。
加速ポンプは1度吐出するとチャンバーに最充填するまで時間がかかります。
通常ではない使い方になりますがスロットルを素早く何度も開け閉めするような動作をすると不安定になります。

FCRセッティング-加速ポンプを使うCBX1000のスロットル1/4以下のセッティング-24/10/10【まとめ】

加速ポンプの調整でCBX1000のスロットル低開度がこんなによくなるとは想像していませんでした。
調子が良い時も過去にはあったはずです。
気が付いていませんでした。
明瞭に測定して上手く調整が出来た原因が加速ポンプであると分かりました。
いままで、加速ポンプの調整を軽く見ていた節があるので反省をしています。
CBX1000に限らずですが、スロットル低開度についてパワー感の低いタイプのバイクは加速ポンプを多少早めて精度の良い調整をする事は試してみる価値はあります。
加速ポンプの調整で悩んでおられる方の参考になれば嬉しいです。
それではシーユーアゲイン!
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