FCRセッティング-セッティングの最後にパイロットスクリューを調整しよう

FCR-PS-3.00分戻し FCR
CBX1000FCR
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FCRセッティング-セッティングの最後にパイロットスクリューを調整しよう

FCRのパイロットスクリュー(以下PS)について1.0戻しで固定してセッティングをされている方は多いと思います。セッティングの最後にPSだけ調整を行うとバイクの調子が非常に良くなることがあります。
エアスクリュー(以下AS)とPSの調整について書きます。
①AS1.00分戻し、PS1.00分戻しでセッティングスタート
②エンジンの始動性と発進性をASの調整で対応
③スロットル開度1/16より上をASやジェットニードル(以下JN)の変更で対応
④始動性や発進性が悪いならPSを0.30分程度調整する(基本的にはPSは触らない)
⑤満足いくまでセッティングする(基本的にはPSは触らない)
⑥最後にPSを適正な位置にしてアイドリング時のスロットル開度付近を調整する

大事な手順は⑥です。
なぜに大事かというとPSはアイドリング時のスロットル開度付近以外に影響が無いからです。
アイドリング付近の調整でASを回すとASの影響範囲のスロットル開度1/4程度まで変化してしまいます。
SJの変更はASとPSの調整範囲が上限と下限を超えた時に行ってください。
SJは一度決めたら頻繁に変更する必要はありません。

パイロットスクリューについて色々と書いていきます。
それではレッツスターティン!

エンジンの状態でもアイドリング時の空燃比は変化します。

冷間時やエンジンが温まっている時でも空燃比は変化します。
エンジンが温まっている時を基準にPSを調整する方が良いです。

PSが全閉めでアイドリングする時はSJが濃過ぎます

空燃比計が無い場合などで手っ取り早くSJやPSの調整を確認したい場合は、PSを全閉めにしてください。
PS1.00から2.00の範囲内で適正な状態でしたらアイドリングが不安定になるかエンジンストールします。
アイドリングが濃い過ぎる場合はエンジンの調整が悪いなどは判断しづらいです。
ガソリン臭い時はアイドリングが濃いかもしれません。
※下記の写真はPSの調整による空燃比の変化です。

PSは全シリンダーで同じ戻しでも大丈夫(例外有)

FCRの場合はPSは全シリンダーで同じ戻しで問題はありません。
ドゥカティなどバイクの種類によっては各シリンダー別で調整をする必要がある場合もあります。
そのようなバイクはスクリューを調整した時にアイドリングの変化が分かりやすいです。
アイドリングの変化が分かりにくい場合は同じ戻しに調整をしておいてください。
アイドリング時のスクリューを回した時の調整はRPMが最も高まる位置から0.15分戻した位置が適正であるとセッティングマニュアルに書いてあります。

FCRの適正なアイドリング回転数は1300RPM前後

アイドリングの適正値は1300RPM前後とセッティングマニュアルには記載があります。
エンジンの温度やバイクの特性で多少は変化があります。
私のCBX1000の場合は電圧が低くなり過ぎないあたりのアイドリングになるようにしています。
アイドリングが高過ぎるとレーシングした時に戻りが悪い事があります。
低すぎると発電量が足りていない感じになります。
アナログメーターなので正確に1300RPMという数値は測りにくいです。
電圧が安定するアイドリングにしていれば問題はありません。

PS調整はエンジン始動中がベスト – キャブレタードライバーを使用

バイクの種類によってはキャブレターを外さないとPSを調整出来ない場合もあります。
しかし、キャブレタードライバーを使用する事でエンジンを始動させたままPSの調整が出来るケースもあります。
私のCBX1000がちょうどそのような状態です。
エンジンを始動したままPSの調整を行うと調整の精度が段違いです。
キャブレタードライバーは商品の種類によって適合が違ったりします。
何本か試してみてください。

FCR初心者向け-PSは1.0固定でも問題はありません。

今回書いているPSを1.0に固定の内容についてです。
可能であれば調整しましょうという程度で考えてください。
実際の所ですが、PSは1.0から2.0程度の戻しであれば全体的にバランスが取れている様な気はします。キャブレターの種類によってはASがなかったり、PSがなかったりします。
そもそもFCRはレーシングキャブレターなので発進性やスロットル全閉めについてはそこまでシビアにしなくても良いです。
ASだけでスロットル全閉めの辺りを調整してもストレスは無いです。
どうしても気になる人はPSの戻しを0.45分、1.00分、1.30分で調整してみてください。
何かしらの変化は感じ取れるはずです。

FCRセッティング-セッティングの最後にパイロットスクリューを調整しよう【まとめ】

傾向的な話になりますが、ASを調整する時は締めるより開ける方が多いです。
要するにアイドリングからスロットル開度1/4までは薄くなっているということです。
その分だけPSを開ければアイドリングあたりの空燃比の帳尻が合います。
セッティングしているとASを1.0戻しより開けたか締めたかはメモに取りながら行っているはずです。
正確にPSの空燃比などをみてセッティングをしなくてもASを随分と開けたなと思ったら、
PSを0.15分開けてアイドリングの範囲だけ濃い方向に振っても良いです。
調子が悪くなったら元の位置にPSを戻せばよいだけです。
1番良いのは空燃比計を見ながら調整することですが、
慣れれば感覚的に調整は出来ます。
今回はPSを最後にPSを調整してみましょうというお話でした。
それではシーユーアゲイン!

空燃比計の購入

後付けになりますのでワイドバンドのセンサーはBoshを使う事がほとんどです。
マフラーの溶接用のボスのサイズはM18×10 P1.5です。
マフラーの素材を選んで購入する必要があります。空燃比計をセットで購入した場合はスチール製が付属している場合もあります。CBX1000にはPLXのDM-6を使っています。CBX1000は52パイの丸形を使うと中央の電圧計とメーターを交換出来ます。
※PLX DM-6は生産終了の可能性があります
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