旧車を購入する時の注意-エンジンの調子は吹け上がりだけでは分かりません
旧車に限らず中古バイクを購入する時の注意をコラム的に書いていきます。 これから、旧車を購入しようかなと思っている方は参考にしてみてください。 前提として、実際に車輌を見て個人売買やショップから購入した場合で短時間で公道を走行できる状態である事となります。 輸入新規で登録から始めないといけないような場合は別でございます。 1番良い購入方法は有名カスタムショップがコンプリート車でエンジンフルレストアを謳って販売されているバイクです。 有名カスタムショップが面倒を見ていたバイクであれば資産性も高くなります。 ただし、かなりの高級品ですし、バイク人気が高まっているこのご時世では、 自分が欲しい車輌と上手く巡り合えるかも分かりません。 個人売買やお店で現状販売という状態で購入する時にいくつかチェックしておくべきポイントがあります。 まずは走行距離や期間で保証があるかを確認しましょう。 旧車なので保証が一切ないというのであれば、試乗をさせてもらったり、店員さんに試走をして貰ったりして実際に動くバイクか確認をしてください。 動かないバイクを売っている場合もあります。 完全にレストアベースで現状渡しということであれば話は別ですが、 動くバイクかだけでも確認が必要です。 次に考え方にもよりますが、エンジンの調子が良いか悪いかです。 最低でもエンジンさえ調子が良いバイクであれば、電装廻りの調子が悪いとかは何とかなります。 エンジンの調子が悪いバイクだけは簡単には何とかなりません。 エンジンの調子についてはキャブセッティングが普通に出来ていればある程度調子は良さそうに見えます。裏を返せばキャブのセッティングが出来ていないと調子の良いエンジンでも調子が悪そうに見えます。キャブの同調を取ったり軽めのセッティングであればバイク屋さんなら、 ある程度は出来ますので、キャブの調整はどうか確認してみてください。 そしてエンジンの調子を見る時に確認しておいて欲しいのが、 オイル上りとオイル下がりです。 どちらの場合でもマフラーから青白い煙が出ています。オイルが燃焼室で燃えているのが原因です。 多少であればオイルが燃えているのですが、度が過ぎる状態かどうかを確認してください。 まずオイル上りですが、ピストンリングから燃焼室にオイルが入り込んでいます。 高回転やエンジンの負荷がかかった時に現れやすいです。 ピストンリングやシリンダー周りを疑う必要があります。 おおがかりな改修が必要な場合があります。 次にオイル下がりですが、ヘッド周りからオイルが燃焼室に侵入しています。 エンジン始動時にマフラーから青白い白煙が出ます。 水蒸気とは別物です。停車時にマフラーに紙などを当てて排気ガスをチェックしてみて黒くなるかで見る方法もあります。 ヘッド周りの調整や消耗部品の交換で解消されますが、少々おおがかりな作業にはなります。 次にチェックしたいのが、オイル漏れです。 CBX1000を含むCB-F系やなど持病としてオイルが滲むようなケースもあります。 滲む場所をプライマリシャフトのシール廻りやカウンターシャフトのシール廻りです。 プライマリーシャフトはドライブスプロケットが付いている動力部分です。 カウンターシャフトはシフト部分です。 エンジンをフルレストアした場合でも滲むこともありますし、シールを何度打ち換えても、 滲むことがあります。 車輌特有の持病については多少は目をつぶる必要はあるかもしれません。 致命的なオイル漏れや滲みは、シリンダーブロックの上下です。 ここからオイルが漏れていたり滲んだりすると上記のオイル上りやオイル下がりも同時に発生しているかもしれません。 何よりも対応が非常におおがかりになります。 このあたりまでが、簡単なパーツ交換で対応が出来ない項目かなと思います。 上記のトラブルを抱えている車輌はエンジンオイル絡みのトラブル履歴がある可能性高いです。 エンジンノイズについてですが、車輌特有の可能性があります。 可能であれば何台か聞き比べてみれば判定出来ると思います。 CBX1000であれば、エンジンのオーバーホール直後でもクラッチ周りやヘッドからの音も現行車よりは大きいです。 重要であろうかなという事は先に書きましたので、次のセクションからは付けたし的に色々と書いていこうと思います。
エンジン以外は何とかなる
旧車に限らずですがエンジンが壊れるとどうにもならない事がほぼ全部です。 特に旧車はエンジンパーツが手に入らない事も多いです。 そういった意味でもエンジンについてはオイルトラブルでダメージを受けているような車輌は、 可能であれば購入は避けた方が良いと思います。 また、謎のエンジン修理履歴があるエンジンについては現在は動いているけど、 負荷がかかると壊れたり、ボルトがまともに締まっていなかったりもあります。 Z系の大型車や中型の国産車にそういった状況が多いイメージはあります。 話の本筋ですが、点火しなかったり、フォークからオイルが滲んでいたりはパーツ交換やオーバーホールで何とでもなります。他車種からでも流用出来ますし、社外品のスペシャルパーツも販売されています。個人DIYで作業をしなくても近所のバイク屋さんや購入店でも対応はしてくれます。 完全に当時の販売されていたそのままの姿で乗りたいというのであれば話は別ですが、 バイクを走行させるという点においてはエンジン以外のパーツは難易度は多少は低くなりなんとかなります。旧車特有のパーツが無い、代わりも無いという状況には陥りにくいです。
エンジンノイズはカムチェーンテンショナーかも?
エンジンからのメカノイズが大きいなと感じる場合はカムチェーンテンショナーの調整で多少軽減されるかもしれません。その他にはCBX1000を例にするとクラッチから特有のゴトゴト音がしたりすることもあります。いずれにしても多少の交換や調整で改善される事が多いです。 こういった部分は展示されている段階で調整をされていない事もあります。
エンジンオイルのメンテナンスがされているバイクか?
旧車でなくても中古バイクを購入する時のチェックポイントはエンジンオイルです。 おおむね致命的なダメージや持病を抱えているバイクはエンジンオイルが潤滑していない事による、 焼き付きや焼き付き寸前の履歴がある事です。 その他で旧車に多いのが整備ミスです。 エンジンで言えばヘッド周りを軽めに分解して、ボルトのピッチ違いで無理矢理カムホルダーを、 止めたり、オーバートルクでボルトを締めてエンジンに高負荷をかけて徐々にボルトが脱落したりなどがあります。おおむねヘッド周りを分解している車輌はボルト廻りのトラブルやホルダーなどの組付けの方向が逆だったというケースもあります。 例えば、レッドバロンなどは旧車の取り扱いもしています。長期間オイルリザーブなどをしていて店舗でオイル交換の履歴がはっきりとしている車輌は安全に購入できる旧車だと言えるかもしれません。レッドバロンや大手で購入する時はオイル交換の履歴を確認してもらうのも良いかもしれません。 とにもかくにもエンジンオイルをしっかりと交換していてレッドゾーンに長時間さらしていないエンジンであればおおむね致命的なダメージや持病を抱えているケースは少ないと言えます。
旧車や中古バイクはパーツ交換が必須です。
バイクは2輪です。転ぶとライダーは必ず何かしらのダメージを負います。 その為、メンテナンスについてはかなり気を使う必要があります。 中古車などは定期交換部品は自己責任でバイク屋さんに交換の依頼をする必要があります。 旧車に関しては定期交換部品が通常の中古バイクよりかなり多岐に渡ると考えて頂ければよいと思います。私のCBX1000についてですが、交換や磨いたりなど、触っていないパーツはほとんど無い状態になっております。そんな状況でもバッテリー廻りの配線がサビていたりして調子が悪いという事もありました。エンジンがかかるかどうか以外でも、ブレーキはしっかりと効く状態か、フロントフォークはメンテナンスされているかなど当たり前のメンテナンスが必須となる場合が多々あります。
車体に無理なカスタムはされていなか確認
エンジン以外でもチェック項目があります。謎の流用改がされている場合は少々グレーなバイクになります。昔、流行ったのですがヤマハのXJR400の足廻りを取付けている旧車が多いです。 他メーカーの足廻りなどを無理矢理付けていたりする場合は正しく取付らているかは疑問です。 CB-F系を例に出すと、CB-F系同士であれば簡単に流用が可能です。 私の場合はCBX1000にCB1100Fのフロントの足廻りを移植していますが無加工で取付が出来ます。 こういった場合は純正品を使っているのと何ら変わりがないので気にしなくてもよいです。 CB-F系であればカタナのスイングアームを取付けたりするのが定番カスタムなときがありましたが、 ホイールのセンターがずれるなどの場合があります。 流用改されているバイクは正しくチェーンやホイールセンターが正しく無い場合もあります。 特に足廻りなどでトリプルツリーやスイングアームなどは流用ではなくアフターパーツが使われているなどで見極めたりすると良いかもしれません。 足廻りが明らかに交換されているバイクは正しく走行できるかは試走をさせて貰ったりある程度確認をさせて貰えば良いと思います。
事故歴を簡単に確認する
妙にフロント廻りだけピカピカだったり、一部分だけ不釣り合いにパーツ交換をされているバイクだった場合は車に突っ込んだか、突っ込まれたバイクな可能性が高いです。 フロント廻りであればフレームのネック部分に溶接の跡がないか確認したりした方がよいです。 事故歴についてはお店の人に聞いてください。 正直に教えてくれる様子であれば問題は無く修理されていると思います。 隠したりしらなかったととぼけるような感じであればブラックなバイクの可能性が高まります。
リペイントされているバイク
樹脂などのプラスチック部分のリペイントはまず問題はないのですが、 タンクのリペイントは正しく塗装されていない場合があります。 下地処理などを正しくされていないなどです。旧車のタンクの着脱は簡単なので、 タンクの裏などを見せて貰った方がよいです。 また、エンジンやフレームに対して外装だけ不自然なリペイントがされているバイクは、少し怪しいと思ってもよいです。 CBX1000の一例ですが、CBX1000のツインショックの前期型はエンジンがシルバーで後期型がブラックです。 不自然に黒で塗られた車輌が販売されていました。エンジンを後期型からスワップされているならよいですし、後期型を前期型のルックスで販売するのもありかなと思います。 ただし、エンジンを黒く塗らなければならない理由が隠されていると話は別になります。 ヤフオクでの話なので理由を質問してみたのですが回答はありませんでした。 エンジンを塗装するくらいのオーバーホールをしているならアピールポイントです。 おそらく何かしらの隠しているような不都合があったのだと思います。 塗装についてはアピールポイントとして塗装をしている場合と何かしらの不都合を隠している場合の両方が考えられますので要注意です。購入前に質問などをした方が良い項目です。
旧車を購入する時の注意-エンジンの調子は吹け上がりだけでは分かりません【まとめ】
旧車に限らず中古車を購入する時のチェックポイントを書きました。 最低でもそういった事態だけは避けて頂ければなと思います。 重要なポイントはおおむねはオイル上がり下がりです。修理不可なケースも多々あります。 その他のポイントについてはお金や時間をかければどうにかなります。 1番最悪な事は購入後すぐにエンジンが壊れるというケースです。 旧車ビジネスはかなりのお金が動くので騙して利益を得ようとする方も少なからず存在します。 質問や確認をする人に騙してバイクを売ったりはしにくいので、 購入希望者が事細かく質問する場合は煙たがられて取引は不成立に進むと思います。 今回の投稿は購入前の質問やチェックをする参考になればなと思います。 1番確実なのはツーリングなどで一緒に走ったりとちゃんと走行が出来ている事を自分の目で確かめる事です。 実際にお店で購入する場合などは走行を実際に見たりは出来ないでしょうから、 保証について書面で頂く事になると思います。 どちらにしてもエンジン回りのトラブルを抱えている車輌は修理不可になる可能性があります。 購入直後にエンジントラブルを起こすようなバイクだと目も当てられません。 結局は有名カスタムショップでコンプリートマシンを購入した方が賢明だったという事になってしまいます。 購入先との関係性や金額などもありますが、旧車の購入は楽しい買い物になるようにご留意くださいませ。 それではシーユーアゲイン!
エンジンオイル一覧
エンジンオイルの一覧です。CBX1000ではモチュール300vの15w-50を使用しています。 バイクはおおむね10w-40の傾向が強いです。古いバイクと夏場は粘度高目と覚えておいてくださいませ。化学合成油や鉱物油など気にしない場合でも末尾の数字の【30】【40】【50】にはご注意ください。値段と性能は比例します。高い分にはトラブルに関しては心配はないのですが、安すぎるとなんだか不安になってしまいます。そういった点で言えば、ホンダウルトラや値段やメーカー純正な点を踏まえても使いたい候補にはあります。
モチュール
バイク用オイルと言えばモチュールの感が強いです。。人によってはモチュール以外のオイルは使いたくないという人もいます。エンジンオーバーホール済の旧車に入れている人が多いです。 OH済のエンジンはおおむね15w-50を入れていて夏なら10w-40を使ってもよいかなという感じです。 モチュール300V 15w-50 4リットル モチュール300V 10w-40 4リットル
ホンダ-ウルトラシリーズ
メーカ純正で安価な部類のオイル群です。G1-G4までで数字が大きいほどグレードがあがるという考え方でよいかなと思います。純正志向の方などはホンダ純正オイル以外は使いたくないという方も多いです。安価だし値段は高くないしプラス面も多いです。ホンダは少し変わっていて全体的に粘度が低めです。E1は鉱物油です。早いサイクルでの交換や鉱物油派の方におすすめです。 ウルトラ G1 5W-30 1L ウルトラ G2 SL 10W-40 1L ウルトラ G3 SL 10W-30 4サイクル1L ウルトラ G4 SL 0W-30 4サイクル1L E1 SL 10W-30 4サイクル1L メーカーHP
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ヤマルーブ
昨今、評判の良いオイル。実際に使ってみてよかったという人には数名はお会いしました。静かにファンを獲得しているような気がします。他のオイルメーカーと比べて尖ったような特徴は謳っていませんが、本当に何だか良いオイルという感じでした。プレミアムとRS4GPではRS4GPの方がグレードが高いオイルです。 ヤマルーブ プレミアムシンセティック MA2 10W-40 4L ヤマルーブ RS4GP 4L 10W-40 MA2 化学合成油
ワコーズ
ワコーズ製品を使って感動を覚えた人も多いはず。ケミカルはこれをつかっておけという位は日本で普及しています。バイク用か車用かの差異はなさそうなのですが粘度などを気を付けて購入してください。 PRO-S50 プロステージS 15W-50 E245 4L
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Kawasaki-冴速-冴強
粘度の違いに気を付けてご購入ください。900RSの大ヒットでシェア率もあがっているし、評判も良いオイルです。違いはオイルの粘度です。特に指定やこだわりが無い場合は、10W-40 冴速をおつかいください。 冴強 10W-50 1L×4本セット J0ELF-K011S 冴速 10W-40 4本
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シェルShell-アドバンスド
自社でオイルの精錬工場を持っていて天然ガスからオイルを作っている…使ってみたことはないのですが、非常に気になるオイルです。さすがに高い…が試してはみたいです。 シェルアドバンス 4T ウルトラ 1L 15W-50(SN) 412233193-1 シェルアドバンス 4T ウルトラ 1L 10W-40(SN) 412232193-1
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