バイクのキャブ同調で失敗した話を聞いたことがありません。難しいのは…準備

CBX1000-セッティング-キャブ同調 CBX1000
CBX1000FCRメンテナンス
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バイクのキャブ同調で失敗した話を聞いたことがありません。難しいのは…準備

こんにちは!今回はコラム的な感じで書いていこうと思います。
先日、ご近所のキャブの同調にチャレンジしてみたいという知人から相談を受けました。
思わせぶりなタイトルなので早めに結論を書きます。
『キャブの同調は失敗した話を聞いたことはないけれど、
キャブの同調にチャレンジした話もほとんど聞いたことが無いと思う。
』
要するに準備の段階で挫折しているケースがほとんどだと思います。
自分でバイクを分解して直せなくなったという話はまれに聞きます。
少なくともキャブの同調作業を完遂した結果としてバイクが壊れたりしたという話は聞いたことはありません。
調子が悪くなったという事例は私が直面した事があります。
マルチバキュームゲージの針調整を行わずにキャブの同調作業を行っていた時期があって、
何だかおかしいという事になかなか気が付けない状態だったことがあります。
マルチバキュームゲージの針のバランスがずれている場合はをしっかり行っていない場合は完全な同調を取る事は出来ません。何だか調子が良くなったかなという程度までしか、
調整は出来ません。

少し話がずれてしまいましたが、基本的にはキャブの同調自体は簡単と言える作業です。
何が難しいかというと準備が初心者にはハードルが高いということです。
準備さえ出来てしまえば、みんなしっかりと自分なりにキャブの同調をやりきってしまいます。
完璧かどうかはのけておいてあくまでも自分なりにはやりきれるはずです。
むしろ、納得いかなかったら途中でやめて、バイクを組み立ててもバイクは走行不能にはなりません。
そういったことも含めて色々と書いていきます。
FCR以外のキャブでも基本的には考え方は一緒ですがFCRを基準として話を進めます。
それではレッツスターティン!

キャブの同調っていったい何をするの効果は?

マルチシリンダーのバイクについて、アイドリング時の各シリンダーの吸い込みの強さを揃える事です。
マルチバキュームゲージを使って負圧を揃えたり、
FCRで言えば、物理的にフロートバルブの高さを目視で揃えたりという作業となります。
アイドリング時の鼓動感のバラつきとスロットルを開けた後のの回転落ちに影響があります。
おおむねスロットル低開度だけに影響がある話です。極端に狂っていなければ走行に問題はありません。
極端に狂っていた場合は回転落ちが悪くなって非常に危険です。
エンジンの温度が上がった時も急にアイドリングが上がったりして何だか変な感じを受けることがあります。キャブの同調が上手く取れると、何だか変な感じのエンジン音というか、脈動に感じる事があるかもしれません。私のCBX1000は同調が上手く取れたなと思える時は変な脈動感があって不思議な感じがあります。私の場合は同庁については考えられる限り完璧という状況では無くて、
ある程度は妥協して終了をしています。理由はキャブのセッティング回数が多いので、
100%完璧とまでいかなくても90%程度ならOKという事にしています。
残り10%が時間が最もかかるのですが、100%の所まで同調を取ってもどうせすぐにスロットルワイヤーなどを外したり、アイドリングストップスクリューを触ったりするので、
少々であれば、すぐに同調が変化してしまいます。
という事情で程ほど程度にしております。
気合を入れて年に数回程度は同調作業は行っております。

具体的にはキャブの同調が出来ていないとどうなる?

上記していますが、回転落ちが致命的に悪くならない場合以外は問題はありません。
通常にバイクに乗っていて回転落ちが致命的に悪くなるほどキャブの同調がずれ込んでいる場合は、
オーバーホールも含めてバイク屋さんなどプロに依頼した方が良いと思います。
自分自身でキャブの同調を行って調子が悪くなるというのはわざと調子を悪くするという状態に持っていく以外は考えにくいです。
主にスロットル低開度で影響があるので、スロットル開度が高い場合はあまり関係がありません。
関係が無いというよりはおそらく体感出来ないと思います。

キャブの同調が完璧だと気分がよい

キャブの同調が完璧だとどうなるか?
『気分がよい。』
極端に書いていますが、メンテナンスされたバイクに乗る事は非常に気分が良い事です。
完璧なキャブの同調に時間をかけた割には得る物が少ないとは思います。
少し精度が低めで同調をした場合は時間コストに見合う効果はあるのですが、
時間をかけてキャブの同調を行った場合はコスパはあまりよくないかなと思っています。
もちろん、私のようにしょっちゅうキャブセッティングをしている場合が対象です。
年に1回やほとんどキャブを触る事の無いようなバイクでしたら、
同調は完璧にしておくべきかなと思います。
ちなみに同調のゴールは自分が考えられ限り完璧です。
インシュレーターから2次エアーを吸っていたりエンジンの調子が悪いなどのその他の要因がある場合は除いて、同調は時間をかければ完璧に合わせる事が出来ます。
どこまでの精度で完璧とするかは作業をしている方しだいではあります。

キャブの同調に必要な道具とやり方

基本的には車種別になると思いますので、詳細には触れませんが、
おおむねでざっくりと書きます。サービスマニュアルなどにも手順が書いてあると思います。
【手順】
①適度に暖気
②フューエルタンクを外してキャブの上面を露出させる。
③通称点滴と呼ばれるサブタンクをキャブに接続
④バキュームゲージを接続
⑤扇風機をあてる
⑥調整ネジをドライバーで回す(FCRの場合は7のスパナが必要です)

【必要な工具】
・マルチバキュームゲージ(色々と代用は可能)
・サブタンク
・バイクの基本整備に必要な工具類(特殊な工具は必要ないです。)

軽く説明だけしておくと手順⑥にたどり着ければあとは簡単な作業だと思います。
⑤の扇風機は短時間で作業が終わらない事が想定される場合は用意した方がよいです。
エンジンは壊れないと思いますが、
空冷エンジンなどは長時間の作業だとオイルが痛むような気がしてあまり気分がよいものではありません。

FCR初心者向け-同調のやり方はセッティングマニュアルに書いてあります。場合によっては負圧の取り出しに困ります。

FCRはデフォルトだと基準キャブレターにしか負圧の取り出し用のニップルがついていません。
CB-F系だとシリンダーヘッドから負圧が取り出せるのでそのまま対応出来ます。
CBX1000の場合だとFCRの場合は負圧の取り出しについて何かしら加工をしないと負圧を取り出せません。私のCBX1000の場合はインマニに負圧取出しニップルを別途取り付ける用に加工しました。
スタートラインに立つまでが少々面倒だなとは思えます。
作業自体は同調ナットと同調スクリューの2つを回して調整をするのでクセがありますが、
慣れれば大した問題ではありません。FCRはシビアに合わせることが出来るので、
いまいち、上手くいかないなと思ったら、スロットルバルブの高さを平均的に目視で合わせて、
最初からやり直すと上手くいく場合もあります。
作業をしてみたら思ったより簡単だったという結果になると思います。
CBX1000のようなマルチシリンダーのエンジンは1番のシリンダーだけ負圧を変化させても釣られて他のシリンダーの負圧も少々変わります。

バイクのキャブ同調で失敗した話を聞いたことがありません。難しいのは…準備【まとめ】

まとめ的に書くと、
キャブ同調で大変なのは準備までの過程で同調作業は頑張れば何とかなる。
ということでございます。
準備から作業までを含めて同調作業と言えばそれまでですが、準備のハードルがちょっとだけ高いし、しょっちゅう目にする派手な作業では無いのでイメージがつきにくいかもしれません。
1度自分で同調作業を行えるまで準備が出来れば気にする事はなく作業を行えるようになります。

FCR同調作業の写真ギャラリー

過去記事にも同調については多々書いておりますのでサイト内を検索などして調べてみてくださいませ。

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