バイクのキャブ車の魅力とは?

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CBX1000FCR
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バイクのキャブ車の魅力とは?

先日、とあるイベント会場にて…
『キャブ車の鼓動感はインジェクションでは味わえないetc…』
などという会話をしているライダー様達がおられました。
私はFCRを触りまくっていはいるのですが、可能であれば、
フルコンでセッティング出来たらなと思っています。
※フルコンとはライダーがPC等で容易にセッティング可能な点火時期や燃料噴射の制御ECU
要するに、世の中のバイクの燃料噴射装置には2種類あります。
キャブ車か、キャブ車以外か。
キャブ車以外はインジェクションになるのですけどね。
FCRもキャブ車になりますのでキャブ車の良い所と悪い所をインジェクションと比べながら書いていきたいと思います。インジェクションと比べながら書くのが今回のミソです。
用語として、
@混合気
ガソリンと空気が混ざった霧状の空気
@空燃比
Air/Fuelガソリンと空気の混ざっている比率1:12.5がパワー空燃比、1:14.7が理論空燃比と言われている様子です。

キャブ車のエンジンの始動性はどうでしょうか?

インジェクションと比べると始動性は悪いです。車種やコンディションにもよりますけど、キャブ車が上回る点はないと思います。

キャブ車の燃費はどうでしょうか?

インジェクションと比べると燃費は悪いです。車種やコンディションにもよりますけど、キャブ車が上回る点はないと思います。キャブ車はインジェクションの燃費に近づく事が精いっぱいです。

走行性能についてはどうでしょうか?

インジェクションと比べると走行性能は悪いです。理由はインジェクションはキャブ車で不可能な空燃比を実現する事が出来るという事が理由です。インジェクションは温度や速度やスロットル開度や負圧など色々なセンサーから適切な混合気を作り出します。キャブ車はエンジンの吸い込む力に依存して混合気を作り出します。という点でインジェクションに軍配があがります。

押し掛けについて

インジェクションは電気依存なので、バッテリーがかなり弱っていると押し掛けできないケースがありますが、基本的にキャブ車と同じように押し掛け出来ます。気にしなくても良いと思います。
現代のインジェクション車で押し掛けしかできない状態になったらその他のトラブルも考えて乗らない方がよいかもしれません。

耐久力について。インジェクションはトラブルフリーか?

キャブからガソリン漏れを起こすトラブルがキャブレター特有のトラブルです。
空燃比も狂う事があります。
トラブル発生率は断然キャブレターの方が多いです。
インジェクションはほぼトラブルフリーです。
ただし、トラブルが起きた時に復旧速度が速いのはキャブ車です。
構造が単純なので、整備費用も安価で済んだりします。
インジェクションはパーツ交換が高額だったりする事もあります。
キャブレターについては壊れたから修理というよりは整備していなかったからメンテナンスで調子を戻すという表現が正しいかもしれません。
そもそもキャブレターのメンテナンスを受け付けないバイク屋さんなども存在する様子です。
自分でメンテナンスをしない人や少々の金額の違いにこだわらない人にとっては耐久力についても、
インジェクションに軍配があがります。

セッティングについて

キャブレターはメンテナンスをする事が前提なので、セッティングは人の手で出来るようになってはいますが手間がかかります。FCRなどのレーシングキャブレターは人の手によるセッティングの幅が広いように設計されていて作業性も高いですが、手間というか時間はかかります。
インジェクションは触らない事が前提なので、トラブルを起こしにくい分セッティングは基本出来ません。しかし、セッティングを出来るキットなどを後付けすると簡単にスマホからセッティング出来るようになったりもします。工具は不要です。
両方ともセッティングがやりやすい状態まで持って行くと断然インジェクションに軍配が上がります。

キャブレターのメリット

自分で触れる!というか、自分でメンテナンスや触る事を前提に作られてるという点がメリットだと思います。インジェクションは排ガス規制がどうとかは除けておいて、トラブルフリーで触る回数が少ないという特徴があります。音響で例えるとアナログレコードとCDのようにどちらにも優れたメリットがるというわけではありません。キャブレターが性能的に上回る点は無いと言えます。
音がキャブレター特有の音がするとか、排ガスの臭いとかそういったクラシックな癖というかデメリットな部分を味として捉えるしかメリットは無いと言えます。

キャブ車のインジェクション化

出来ない事はないというか、やっている人もいます。
ただし、それをするメリットや費用対効果を考えると車種や運用方法によっては最適解ではない場合もあります。インジェクションの方が優れている事は間違いは無いのですが、手間と時間とお金をかけて、車体の特性を変更させるなら、他の新しい車輌を購入する方が良いかなとも思います。
複数台所有で1台目はキャブ仕様、2台目はインジェクション仕様などとするのは楽しいかもしれません。
上記の感じで言うとCBX1000もインジェクション化しろよと言われそうですが、
少々ハードルが高そうなので、すぐには難しいのが現状です。

バイクのキャブ車の魅力とは?【まとめ】

結論、音やガソリン臭などのクラシックな要素が魅力。
性能的に魅力は無し。
というのが今回のまとめになります。
文章にしていて何だか切ない気持ちになりました。
バイクという乗り物としてみた時には性能的に優れているとは言えません。
キャブレターは趣味で触るジャンルとしては十二分に楽しめる機械だと思います。
キャブの方が良いというライダーさまはDIY志向な人達だと思います。
どちらにしてもキャブ車かインジェクション車かは車輌を購入してから後で選ぶような物では
ないように思えます。その車輌の特性の一つではないかなと思っています。
年式が新しい車輌はほぼ全てインジェクションです。
旧車に乗られている方はキャブ車のメンテナンスを日々楽しんでいきましょう!
それではシーユーアゲイン!

※下部にFCRを分解した写真等を多めに掲載しておきます。

FCRのセッティング及び分解写真

キャブレターにも色々種類ある様子です。FCRは強制開閉式のキャブレターです。スロットルワイヤーでバルブを直接開くようなキャブレターで素早いレスポンスが特徴の一つ。だろうと思われます。
現在キャブレターのセッティングの主流で、アフターパーツやセッティングパーツが一番豊富にでまわっているキャブレターです。
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