FCRのスロットル開度とスロットルバルブ開度は正比例ではありません
FCRはスロットルを1/2開けても、FCR側のスロットバルブは1/2まで開きません。 FCRセッティングマニュアルにも特に書いていない事です。 これを知っているとFCRのスロットルの操作について意識が変わるかもしれません。 今回のブログ投稿は先に文章で書いていきます。 写真も適度に掲載します。 前提として、ハンドル側を【スロットル開度】、FCR側を【スロットルバルブ開度】 と記載します。 FCRセッティングマニュアルではとにかくスロットル開度を基準に記載されているように見えます。 スロットル開度とスロットルバルブの開度の関係についてはデタラメな動き方をしている訳では無くて、 スロットル開度1/2まではスロットルバルブの動きは少量です。 スロットル開度1/2の時にスロットルバルブが1/4程度開く状態です。 それ以降はスロットルを開けると、スロットルバルブは急激に開きます。 スロットル全開の時にFCR側のスロットルバルブも全開をちょっとオーバーするような感じになります。 要するに、 【スロットル開度】 ≠ 【スロットルバルブ開度】 という状態です。 というわけでこの辺りを今回は書いていきたいと思います。 それではレッツスターティン!
【確認】スロットルとスロットルバルブは正比例ではない
まずは、スロットル開度とスロットルバルブ開度の関係を見てみます。 スロットル全閉めの時とスロットル全開の時は、 【スロットル開度】=【スロットルバルブ開度】 という状態でございます。 注意 ①スロットル全閉の時はスロットルバルブ開度は多少は開いています。 ②スロットル全開の時はスロットルバルブは上部に2mm程度食い込んでいます。
スロットル開度-全閉め
遊び分やアイドリングストップスクリューなどアイドリングする為に少々スロットルバルブは開いていいます。


スロットル開度-1/4
スロットルを1/4程開けても、スロットルバルブは1/4までは開いていません。 ここだけ見ると、計測が雑だったり、スロットルの操作が雑などの誤差にも見えます。


スロットル開度-1/2
明らかにスロットル開度1/2に対してスロットルバルブ開度が違います。


スロットル開度-3/4辺り
一人で写真を撮ったりしているので、計測は雑ですが、スロットル開度-3/4に対して、 スロットルバルブ開度は1/2程度です。ここから、スロットルを捻ると急激にスロットルバルブが開きます。


スロットル開度-全開
スロットル開度が全開の時はスロットルバルブも全開になると言えますが、 2mm程度スロットルバルブは情報にめり込みます。


スロットル開度が正比例しない物理的な理由
機構的にリンクアームのアーチ部分の形状でスロットルバルブの開き方が決まっている様子です。 グラフはあっているかは分かりませんがスロットル開度とスロットルバルブ開度を何となく数値入れ込んでみて作りました。イメージ的な感じです。


FCRの設計思想としてスロットルが正比例しない理由の考察
あくまでも考察ですが、FCRなどのレーシングキャブレターはスロットル低開度がなだらかに開いていく方が、取り扱いがしやすいのだと思います。 前身であるCRSキャブレターの改善的な要素もあったかもしれませんし、設計者のアイディア的な部分であったのかもしれません。 FCRはスロットル低開度がなだらかな分、スロットル開度3/4を超えた辺りから急激にスロットルバルブが開いていきます。 スロットルとスロットルバルブが正比例の場合だと、 スロットルバルブが5mmしか開いていない状態でスロットルバルブが5mm開くと100%増しになります。 スロットルバルブがが25mm開いた状態でスロットルバルブが5mm開くと20%増しになります。 スロットルとスロットルバルブの動き方が正比例の方がじつは正しくない動作なのかもしれません。 FCRのスロットルバルブの開き方の方がパーセントに置き換えると理にかなった開き方をしているのかもしれません。 少なくともFCRが発売されてから30年以上誰も文句を言っていない項目ですし、 スロットルバルブを1対1の正比例で開けるようなオプションも販売されていない様子なので、 素晴らしい設計思想だったという事だと思われます。 明確な理由は設計者に聞かないと分からないことでございます。
スロットル開度とスロットルバルブ開度どちらでセッティング?
セッティングマニュアルに謎の部分があります。 ジェットの影響範囲についてです。 スロットル開度を示しているのか、スロットルバルブ開度を示しているのか? 明瞭に記載がないので、おおむねスロットル開度だと思われます。 BITOさまに電話で聞いた時にはスロットル開度でセッティングをされているそうです。 一応セッティングマニュアルを凝視すると加速ポンプの吐出タイミングを見た時には、 スロットル開度であるような記載になっております。 実際に検証するまでは分かりませんが少なくとも加速ポンプはリンクアームを介していない機構なので、スロットル通りに動きます。 加速ポンプだけスロットル開度を参照して、その他はスロットルバルブ開度を参照しているという可能性もゼロではございません。


FCR初心者向け-スロットルとスロットルバルブは比例しない
だからどうした?と言われればそれまでですが、豆知識的に覚えておいて頂ければと思います。スロットル低開度の時は動作がマイルドになっていてスロットル開度3/4あたりから、 わずかなスロットル操作でスロットルバルブが開く状態になります。 セッティングをする時はスロットル開度を参照しながらセッティングをして問題は無いと思います。 もしも問題があると証明したら、過去30年間セッティングで色々とうんちくを書いてきた人の全てを否定してしまう事になります。
FCRのスロットル開度とスロットルバルブ開度は正比例ではありません【まとめ】
少々、疑問に残るのが、【スロットル開度】【スロットルバルブ開度】どちらを参照してセッティングをするのかという事でございます。 上記していますが、おおむね【スロットル開度】を参照してセッティングをするのだろうと思います。 末端のFCRユーザーである私はFCRを楽しめればよいので、楽しむという行為の延長戦上に実際に検証するという事があれば、検証方法を見つけて試してはみようと思います。 少なくともスロットルとスロットルバルブが正比例で動作していないという事が分かっただけでも、 面白かったなと思います。 今回は気にすれば、気になるお話です。 気にしなければ今まで通りFCRのセッティングを楽しめばよろしいかと思います。 気にしたからと言ってもFCRのセッティング自体は続けていける事でございます。 というわけで疑問を一つ残したまま、まとめてしまいますが、 皆様も楽しいFCRライフをおすごしくださいませ。 それではシーユーアゲイン!
空燃比計の購入
後付けになりますのでワイドバンドのセンサーはBoshを使う事がほとんどです。 マフラーの溶接用のボスのサイズはM18×10 P1.5です。 マフラーの素材を選んで購入する必要があります。空燃比計をセットで購入した場合はスチール製が付属している場合もあります。CBX1000にはPLXのDM-6を使っています。CBX1000は52パイの丸形を使うと中央の電圧計とメーターを交換出来ます。


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