FCR-パイロットスクリューの調整は空燃比計(A/Fメーター)があると便利-PLX DM-6

PLX空燃比計 CBX1000
CBX1000FCR
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FCR-パイロットスクリューの調整は空燃比計(A/Fメーター)があると便利-PLX DM-6

皆様は空燃比計を装着されていますか?
FCRのセッティングをしていくうえで空燃比計(A/Fメーター)※(以下空燃比計)
があると便利です。
空燃比計が無くても慣れると精度の高目なセッティングは実走だけで出来ます。
雑に中高速域だけセッティングするならクリップ段数とメインジェット(以下MJ)だけセッティングして、低速域のスロットル開度辺りはとりあえず走ればOKというような極端な考え方もありかなと思います。
先日からエアスクリュー(以下AS)とパイロットスクリュー(以下PS)の調整を楽しんでおります。
今回のお題ですが、FCRのPSの調整でございます。
PSはマルチシリンダーなどのバイクの場合は調整しようにもやりやすいようなやりにくいような微妙な位置にあります。キャブドライバーを使って調整してください。
空燃比計から見る反応ですが、0.30分程回しても変化する空燃比は0.5程度だったり反応しなかったりと分かりにくいです。
影響範囲についてもエンジン始動と発進時程度しか実走を交えても分かりません。
エンジン始動については加速ポンプを利用するのでますます分かりません。
そこで今回は、空燃比計を装着しているとPSの調整が便利ですよという事を記載していこうと思います。それではレッツスターティン!

パイロットスクリュー(PS)を1.00分に固定してセッティングする

セッティングする時にPSの戻しを1.00分に固定して触らないという方もおられると思います。
理由は反応が分かりにくいからだと思います。
ASを回せば始動性と発進性については簡単に変化を体感する事が出来ます。
ASを触った時点で始動性と発進性を良好な状態にする事が出来るのでPSを触る意味もありません。
また、ASの調整範囲をオーバーする場合にはスロージェット(以下SJ)を変更するので、
PSを触る必要はありません。
PSを触る必要がないから触らないのだと思います。
結局の所ですがPSってアイドリングが上手くしていて、エンジンの始動性が良くて、
発進時にクラッチを繋げた時にパワー感があればOKなわけです。
PSは全閉めでもアイドリングします。
3.00まで戻してもアイドリングします。
調子が良いのか悪いのかよく分かりません。だってエンジンが動いています。
ひとつ、言える事はPSを1.00以外の位置に無根拠に調整すると心理的には気持ち悪いです。
空燃比計を使うと気持ち悪いを解消してもう一段階上のセッティングが出来ます。
次のセクションにいきます。

エアスクリュー(AS)を触った後にパイロットスクリュー(PS)を調整

空燃比計を使うと以下の事が可能です。

ASを薄い方向に開けまくりました。
→
発進時がスカスカになります。
→
PSで調整。
→
調子が良くなりました。

PSを固定してセッティングした後に目視でアイドリング時の空燃比を調整すればよいです。
PSはアイドリング付近でしか影響しません。
ASはアイドリングからスロットル開度1/4辺りまで影響します。
セッティングをしていてASだけで調整を行うと限界がある場合がありますが、
その点を空燃比計を使うと簡単に解消が出来ます。
空燃比計が無くても調整は出来ますが、人間の体感だとPSの影響は分かりにくいです。
空燃比を数値で目視してするセッティングは作業時間の短縮や精度アップに大きく貢献をしてくれます。

パイロットスクリュー(PS)はエアスクリュー(AS)に影響を与えない

文章で書いていると単純明快ですが、ASを触るとPSの影響範囲に被っているので思いっきりPSのセッティング範囲が狂います。
逆にPSの影響範囲はASと被っている部分はアイドリング付近のみです。
という事はASをセッティングした後にPSを再度調整しなくては、
アイドリング付近の調整は出来ないという事になります。

私のCBX1000の発進時の空燃比は12.9が良さそうだと思う

CBX1000で毎回セッティングをしていて発進時の空燃比で調子が良いなと思う空燃比は、
現在の私の考えでは12.9です。
アイドリング時の空燃比は油温やギヤポジションが【1】と【N】でも結構違ったりします。
また、アイドリング時のrpmや電圧によっても多少調子は変わって来たりします。
スロットル低開度については突き詰めてはいない部分もあるので、一概には言いにくいですが、
アイドリング時の空燃比は14を超えた方が良いというエンジニアもいらっしゃいました。
アイドリング時だけ薄くしておいて、ほんのちょっとスロットルを開けて発進すれば丁度良い発進も出来たりします。

FCR初心者向け-PSのセッティングのやり方

PSを1.0分に固定して発進がしやすければOKです。
パワー感が無くて発進がしにくい状況でしたら、PSを0.30分ずつ濃い方向へ開いてください。
PSを薄くする必要があればSJを薄い番手に変更をして、濃い目にする必要を感じたらPSを開いていくという方法もあります。
アイドリング時に濃過ぎる分には被って再始動がしにくいというケースもありますが、症状は分かりにくいと思います。
ASでも発進時に適正なセッティングを見つけれます。
むしろASの方が分かりやすいです。
発進時にパワー感が無いなと思える場所と発進時に丁度良いなと思える場所を見つけれたらその戻し調整が適正なASの戻しになります。
PSはアイドリング辺りにしか効きませんがASはスロットル1/4程度までは影響します。
ASとPSの兼ね合いを見ながらスクリューの調整をしてください。
SJが濃い番手だとPSの効きが分かりにくい時があります。
アイドリングを含めたスロットル低開度は薄い分には分かりやすいですが、
濃い分には分かりにくい事もありますので納得のいくまで調整をしてみてください。
行き詰まったら、初期設定から再度やり直せばバイクが壊れるという事もございません。
PSについては簡単に調整出来るバイク、キャブドライバーで何とか回せるというバイク、キャブドライバーでないと戻しが分かりづらいバイクなどあると思います。
私は初心者程良い道具を使った方が良いと思っています。
PSの調整にチャレンジしてみたいかたは、
キャブドライバーを購入してみてください。
キャブドライバーを購入しても自分のバイクと相性が悪くて使えない場合は、
キャブドライバー本体を削ったりすると使える場合があります。
私のCBX1000はキャブドライバーの側面を削って使用しています。
削り方にもよりますが、他のバイクに使えなくなるという事はないと思います。
不要になった時に再販する事が難しくなる場合があるというのがキャブドライバーを削るデメリットだと思います。

FCR-パイロットスクリューの調整は空燃比計(A/Fメーター)があると便利-PLX DM-6【まとめ】

まとめると、空燃比計があると目視でアイドリング時の空燃比を調整出来るので非常に便利が良いということです。自分のバイクにあったキャブドライバーも必要です。
キャブドライバーがあるとFCRキャブレターを着脱しなくてもPSを調整出来ます。
毎回エンジンの始動後に調整すると、作業効率もよくはありません。
エンジンをかけながらPSを回す方が変化が分かりやすいです。
PSの調整での空燃比の変化は目視では分かりにくいですが、エンジン始動をしたまま、
PSを回すとどの程度変化があるか空燃比計を見るとすぐに分かります。
CBX1000の場合ですと6気筒全部動かして、さらに0.30分位PSを回すと変化が分かりやすいです。
SJの番手が大き過ぎたりするとPSを回しても変化が分かりにくいケースがあります。
極端な話で言えばPSは全閉めでもアイドリングは平気で出来ます。
ケースバイケースですが、ASとSJのセッティングによってはPSの効き具合が分かりにくいケースも存在するという事です。
こういった時に空燃比計があるとPSがちゃんと効いているのかどうかはすぐに分かります。
というわけで今回は空燃比計とPSのお話でした。
それではシーユーアゲイン!

関連写真色々

空燃比計やキャブドライバーなどの関連する写真です。

空燃比計の購入

後付けになりますのでワイドバンドのセンサーはBoshを使う事がほとんどです。
マフラーの溶接用のボスのサイズはM18×10 P1.5です。
マフラーの素材を選んで購入する必要があります。空燃比計をセットで購入した場合はスチール製が付属している場合もあります。CBX1000にはPLXのDM-6を使っています。CBX1000は52パイの丸形を使うと中央の電圧計とメーターを交換出来ます。
※PLX DM-6は生産終了の可能性があります
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