FCR-同調-テーパーゲージ
同調という作業についてです。キャブの各気筒ごとの吸い込みの強さを揃える作業です。 マルチシリンダーのエンジンでは必ず行うべき作業です。理想は完璧ですけど、 CBX1000はスロットルワイヤーが2本なのとストップスクリューが2つある状態なので、 スロットルを回した時にワイヤーの張り具合などでも微妙なずれは出るので、 完璧に合わせるのは無理だなと私は最近思っています。 最低ラインとして以下の2つはクリアするようにしています。 ①エンジンが温まった時に極端にアイドリングが上がらない事。 ②レーシングをした時に極端にタコメーターの戻りが悪い事。 この状態を保つことができればまともに乗れると思っています。 その他にもスロットルの開け始まりが1-3気筒目のグループと4-6気筒目のグループで同じこと。 スロットルが全開になった時に1-3気筒目のグループと4-6気筒目のグループで同じこと。 を前提に作業をしています。スロットルワイヤーが2股になっているので、どうしてもスロットル廻りを調整すると変化が大きく出てしまいます。まれに完璧だなと思う状態を決める事が出来ても、 キャブの着脱をすると微妙にバランスが崩れてしまうので、最近は完璧と思える手前までしか合わせていません。
FCR-テーパーゲージ
定期的にですが、トップスクリューを左右で合わせておいて、同調スクリューの高さが平均的になるようにスロットルバルブの開き加減をテーパーゲージで図って調整をスタートさせます。同調スクリューの調整が0.9mmが限界なので、同調を何度か繰り返していると、 調整出来る限界が来てしまいます。それを避けるために定期的に同調を最初からやり直すようにしています。ちなみに各気筒ごとに吸い込む力は微妙に違うのですけど、テーパーゲージで合わせただけでも同調は良い状態になっています。完璧とは離れていても下記の2点、 ①エンジンが温まった時に極端にアイドリングが上がらない事。 ②レーシングをした時に極端にタコメーターの戻りが悪い事。 さえクリアすれば、普通に走行する分には問題はないのかなと思います。 究極完璧も大事ですけど、そこに至るまでの費用対効果も少々考えるべきかなとは思っています。
FCR-初心者向け-スロットルバルブの全開
同調という作業はスロットルが全閉の時のスロットルバルブの高さを調整して、各気筒の負圧を揃える事です。最低ラインとして書いた2項目をクリアすれば問題はないし、おおむねバキュームゲージがなくても問題はないと思います。もう一つ気にして欲しい事がスロットルを全開にした時に、 スロットルバルブも6気筒全て全開になっているかどうかを確認する事です。 私のFCR旧型なので、1-3気筒目と4‐6気筒目がグループになっていて2股のスロットルワイヤーで 操作をするようになっています。スロットルを全開にした時に2グループでスロットルバルブがそろって全開になるように確認はするようにしています。概ねスロットルワイヤーの張りで調整しています。 そして、スロットルワイヤーが引きと戻しの2本の車輌でもスロットルが全開の時にスロットルバルブがきちんと全開になっているか確認をする習慣をつける事が必要です。スロットルの戻る強さや遊びを調整するとまれに完全にスロットルバルブが開かない事があります。スロットルワイヤーの取り付け方の調整で対応出来るので確認をするようにしてみてくださいませ。 FCRなどの強制開閉式のキャブレターはスロットルワークも醍醐味の一つです。 目視でも指で触るだけでも分かります。 スロットル全閉時の同調はバキュームゲージではあっているのにスロットルを全開にした時に 何だかおかしい…という事はありえます。必ず確認をする習慣をつけてくださいませ。 PS バキュームゲージを使う前は必ず針の校正をしてから使ってください。大きくずれていることがあります。
FCR-同調-テーパーゲージ【まとめ】
少し、妥協した内容になってしまいましたが、完璧ってとても難しいです。 完璧の手前までなら、すぐに出来るのだけどな…というライダー様も多いと思います。 どこまでの精度が許容範囲か?を理解しておけば、妥協しても良い理由にはなると思います。 私は完璧ではないけど、完璧に近いと言えるまでは合わせるようにはしているつもりです。 誰も最初は完璧に出来ませんし、工具を持っていない人はバイクに乗る資格無しになってしまいます。 書いていて一つ疑問に思えた事があります。スロットルバルブは全開にした時に一定の位置で止まるようにした方が良いのか?それともボディの中にスロットルバルブがめり込んだような状態になるのが正解なのか?今度有識者の方に質問をしておきたいと思います。 それではよいFCRライフをお過ごしくださいませ! シーユーアゲイン!
バキュームゲージの購入
キャブの同調には必須アイテムでございます。私のCBX1000はデイトナ製の4連を2セット購入して、 6連の状態にして使用しています。特に加工なども必要ありません。シンクロテスターが向いている車輌もございますので、バイクによって商品選択をしてください。