FCRセッティング-空燃比計で加速ポンプが濃いか薄いか分かります。
私のCBX1000にはPLXのDM-6という空燃比計=A/Fメーターを取り付けています。 今回のお題の空燃比計の測定についてはワイドバンドで高レスポンスな物を使った方がよいです。 CBX1000の3連メーターのアナログ電圧計を取り外して装着しています。 もちろんFCRのセッティングに使用する為です。 その位置に取り付けた理由はメーターを凝視する為です。 走行中に凝視する事はなかなか出来ません。 少なくとも視認性の高い位置につけると走行中に空燃比が確認しやすいです。 バイクは秒で凄まじい距離を走行します。 空燃比計の使い方にもよりますけど、確認頻度が高いメーターは自身の正面にある方が走行しやすいです。ヨシムラプログレス2などの時計、電圧、油温などはメーター自体の一瞬の変化も少ないので、 視認性が悪い場所に配置していても問題はございません。
PLX-DM-6、空燃比計。A/Fメーターとも言います。
加速ポンプの効き具合の確認方法
スロットルを急開した時の空燃比の変化で濃い薄いの判定が出来ます。 それに加えて加速ポンプをオンにしたりオフにしたりするなど加速ポンプの吐出総量を変化させると 加速ポンプが濃いのか薄いのかが分かります。 1秒かけて、スロットル開度を1/8から1/4にするのではなく、 0.01秒でスロットル開度1/8から1/4に変化させるという動作が必要です。 スロットル開度1/8から1/2など走行シーンにおいて使いそうな急開のパターンで試す必要があります。 徐々にスロットルを開けた場合などは加速ポンプの燃料もじんわりと吐出されるので、 効いているか効いていないか分かりません。 FCRのジェットでのセッティングは混合気の割合をコントロールします。 加速ポンプは水鉄砲と同じ原理です。 エンジンの燃焼室に向かって水鉄砲で何秒間どれ位の強さで燃料を供給したかという事になります。 急開したスロットル開度が大きいほど、短時間で送られる燃料が多いので加速ポンプ吐出量を少なくしたり、吐出の開始時期を変化させる必要があります。 ライダー各人のスロットルの使い方にもよります。また、スロットルをハイスロットルに変更した場合は機械的ではなくて、スロットルの操作で加速ポンプの吐出量が増します。
スロットルを急開すると空燃比は薄くなる
キャブレターはエンジンのピストンが下がる時に空気を吸い込む負圧を利用してエンジンに混合気を送り込みます。送り込むというよりはエンジンに吸わせているという方が正しいです。 スロットルを急開してスロットルバルブが多く開くとその分多量の空気も吸い込まれます。 理屈的にいうとスロットルを急開すると空燃比計は薄い方に数値を示します。 加速ポンプはエンジンの負圧を利用せずに直接エンジンに向かって燃料だけを吐出します。 エンジンの負圧を利用しない仕組みなので直接空燃比を濃くする事ができます。 その時に空燃比を見ると加速ポンプがどれ位空燃比を補正しているかが確認出来ます。 スロットルを急開しているのに濃いくなる場合は加速ポンプが強く効き過ぎています。 薄くなる時は先に吐出のタイミングを早めてみればよいと思います。
加速ポンプは面白い
加速ポンプが上手く機能している状態でスロットルを雑に操作してバイクに乗ると凄まじい加速感が味わえて非常に楽しいです。 私のCBX1000の場合はハイスロットルを入れる前は気にならなかったのですが、 ハイスロットルを導入してから、加速ポンプで濃くなるもたつきの症状が気になるようになりました。 最初は何かがおかしいという程度で気が付きませんでいたが、 気が付くと加速ポンプが無い方が調子が良いくらいです。 FCRは加速ポンプの制御があまり得意ではありません。 スロットルを開けると必ず加速ポンプが作動します。 FCRの加速ポンプはセッティングというには少々いい加減な機構だと思います。 精密にコントロール出来るような仕組みではありません。 TMRのようにスロットル急開時のみ加速ポンプが作用するような仕組みもありません。 加速ポンプが有る事前提のセッティングは良くないとは思うのですけど、 加速ポンプを考慮したセッティングは必要かなとは思います。 矛盾していますが、加速ポンプが上手く効いているバイクは乗っていて非常に楽しいのは 間違いございません。
FCR初心者向け-加速ポンプのツメを調整したらメモする
初心者に対して落とし穴になるので注意喚起です。 加速ポンプの吐出タイミングについてです。 おそらく試走しながらツメを調整するだけになりがちだと思います。 加速ポンプの吐出タイミングのツメを動かしたら、作業履歴として記載してください。 私はグーグルスプレッドに履歴を残しています。 ツメを何mmでどうだったなどが分かれば、必ずセッティングの役に立ちます。 私は久しぶりにバイクに乗った時などは前回、何をしたかは覚えていません。 触る度で無くても良いので、その日の開始と終わりだけでも作業履歴を残しておけば他のジェットを交換する時に役に立つことがあります。
FCRセッティング-空燃比計で加速ポンプが濃いか薄いか分かります【まとめ】
空燃比計は固定式のジェット類の交換にも役に立ちます。 しかし、空燃比計ばかりに囚われてはならないとも感じます。 加速ポンプは精密にセッティングがしにくいせいもあってか空燃比計が非常に役に立つと思います。 濃い薄いや速い遅いが数値で分かりやすいです。急開した時に一気に濃くなる場合は加速ポンプが効いています。目で見て分かります。体感だけでセッティングしているとどれ位効いているのか? 適正に効いているのか?まず分からないと思います。もたつきなどは分かりますが、 適正に効き始めているという点は分からないと思います。 ベテランになると分かるのかもしれませんが、初心者のうちは分からないと思います。 加速ポンプにこそ空燃比計を使用してセッティングするべきだなと現在は思っています。 皆様も加速ポンプに悩んでおられるなら空燃比計の装着を強くお勧めいたします。 それではシーユーアゲイン! ※下部に最近のCBX1000の写真を掲載しています。
CBX1000の写真
空燃比計の購入
後付けになりますのでワイドバンドのセンサーはBoshを使う事がほとんどです。 マフラーの溶接用のボスのサイズはM18×10 P1.5です。 マフラーの素材を選んで購入する必要があります。空燃比計をセットで購入した場合はスチール製が付属している場合もあります。CBX1000にはPLXのDM-6を使っています。CBX1000は52パイの丸形を使うと中央の電圧計とメーターを交換出来ます。 ※PLX DM-6は生産終了の可能性があります
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