空冷と水冷-油温を気にしてバイクに乗る?
先日、ヨシムラ油温計について触れたブログ投稿をしたのですが、今回は油温についてコラム的に書いていきます。タイトルにもありますが、まずは空冷エンジンと水冷エンジンで取り扱いの違いを書いていきます。 『水冷エンジンは水温を気にするべき』 なのだろうなと思っています。私のCBX1000は空冷エンジンなので、水冷エンジンについて詳しいわけではないのですが、水温が上がり過ぎた時はきっちり休ませて冷やすか、走行風をラジエターに当てるなどをした方が良い様子です。過去に大排気量の水冷エンジンのバイクに乗られている方とツーリングに行ったことがあるのですが、低速走行が続くとかなり気にされていました。 水冷エンジンはエンジンの温度を下げるのには有利です。 水冷エンジンの方が空冷エンジンよりパワーがあります。 理由は温度を下げるのに有利なので金属の膨張の幅が少ない分ピストンとシリンダーのクリアランス(隙間)を狭くしてパワーが出るエンジンに出来るからだそうです。安定した温度管理が出来る分、余分なクリアランスなどは不要になります。その為、温度が管理から著しく外れるとエンジンブローの元になるそうです。 ワンオフのレーサーではないので耐久性は高いと思います。 それでも、水温が上がり過ぎているのを見るのは気持ちが良い物ではありません。 壊れる時には一気に壊れるのかなと水冷エンジンにはそういったイメージを私は持っています。 対して空冷エンジンですが、温度の管理がしにくいです。 エンジンの冷却について走行風を当てるだけという原始的な構造になります。 エンジンの金属パーツの熱による膨張を気にして造られている様子です。 その分、ピストンとシリンダーのクリアランスが大きく取られるので水冷よりもパワーが劣るそうです。 パワーが出せるという事は精度の高いエンジンが作れるという事です。 精度が高いという事は無駄な排気ガスなども少なくエンジンを作る事が出来るから、 排ガス規制の観点から現在では空冷エンジンは絶滅危惧種になっているそうでございます。 上記を踏まえてコラム的にバイクの油温について書いていきたいと思います。
油温を気にしないとエンジンは壊れるのか?
一般市販車ではひょっとしたら壊れるかもしれない、壊れる可能性が増加するという程度だと思います。理由はメーカーが耐久性が低い車輌を市販するというのは考えにくいからです。 ただし、壊れないという訳では無いのでご注意ください。 、一般と書きましたが一般でない場合はエンジンブローのリスクは非常に高まると思います。 一般では無い乗り方ですが、過剰な速度超過やサーキットやジムカーナでの競技的な乗り方です。 エンジンを高回転に回す時間が当然長くなりますからその分エンジンブローのリスクは高まります。 そして、チューニングを施したエンジンは当然に一般ではありません。 レース用のチューニングはパワーや性能を上げる分耐久性を犠牲にする事がほとんどです。 要するにエンジンでなくても寿命を下げたり、メンテナンス頻度が上がるという事です。 ブレーキ系やサスペンションについても同様の理由で性能の高さの反面耐久力とメンテナンス頻度を犠牲にする傾向があります。 と言ってもバイクは車と違って省スペースでDIYやメンテナンスを楽しむことが出来ます。 メンテナンスをしたりパーツの交換なども楽しみの一つとして捉えるという事も出来るとは思います。
実際に油温を気にしてツーリングするのか?
実際の所は気にした方が良いですが、そこまで過剰に気にしなくてもよいと思います。 空冷エンジンであれば走行風が当たらない、又は低速走行で走行風の当たる効率が悪い場合は、 エンジンをしばらく停止するなどは配慮した方が良いかもしれません。 水冷エンジンの場合だと低速走行で高回転でエンジンを回す時間が長くなる時はエンジンを休ませた方がよいです。空冷エンジンと違って高回転で低速という部分が水温を上げる条件になります。 ※水冷エンジンも油温はありますが、主に水温見て温度管理をする方がベターです。 上記にもありますが、空冷と水冷を問わず長時間エンジンを高回転させる事があるような状況や夏場などを除けばそこまで神経質に温度管理はしなくてもよいと思います。 普通に走っていた場合は気にしなくても気にするような油温にはならないと思います。
エンジンの危険ライン
空冷エンジンで言えば120度C辺りがまずいらしいです。 私のCBX1000で言えば100度Cを超えることはよくあります。 100度Cを超えると回転数を抑えたり気にして走行するようにしております。 水冷エンジンだと水温は100度Cまでしか測れないと思いますからエンジンを回し過ぎたなと思ったら、 回転数を下げてラジエターに走行風を良い感じに当てて走るようにしてくださいませ。
CBX1000の走行中の油温の変化
私の走行の仕方だと90度C位になっている事が多いです。 6000回転以上が加速感が有って楽しいと思ってCBX1000に乗っています。 油温については走行中は速度よりエンジンの回転数を気にして走れば、 10度Cくらいはすぐに変化する印象です。おそらくですが、油温の変化は車輌の特性にもよるのでしょうが、ライダーの乗り方に起因する事がほとんどなのだろうなと考えています。
油温計(テンプメーター)は必要か?
実際の所は油温にビクビクしながらバイクに乗る事は楽しくないと思います。 テンプメーターを何の為につけるかというと、当然現在の油温は知る為です。 それによって何が出来るかというと エンジンの不調を事前に察知する事が出来るケースもあります。 オイルランプが点灯したり、油温が急激にあがったりするとオイルが以上に少なくなっている。 オイルが漏れているなどエンジンが壊れる前に停止して対処が出来るかもしれません。 少なくともオイルの量が少なくなると冷却の効率も下がります。
オイルの劣化
オイルに熱が加わり過ぎると劣化して本来の性能を維持出来ないケースもある様子です。 15w-50のオイルなど、高温になる時間が長いバイクは粘度が高目のオイルを入れると良いと言われていますが、油温計などを見ているとこの位の粘度を入れると良いなと実感出来たりするかもしれません。 CBX1000の場合で言うと40又は50の固目のオイルの方が油温の上昇具合を見ると適しているなど思えます。
空冷と水冷-油温を気にしてバイクに乗る?【まとめ】
私たちが購入して乗っているバイクは一般に市販されているバイクがほとんどです。 レーサー仕様など一般に市販されていなくて手軽に買う事が出来ないバイクは別ですが、 普通に乗る分には油温を気にしてバイクに乗るような事はほとんどない様子です。 油温や水温を気にする時は高回転でエンジンを回した時の油温や水温の上昇する割合や最高温度を見ておいた方がよいです。油温などは気にしてもどうにもならない事もありますが、気に出来るなら気にするに越したことはありません。ツーリングなどで言えば休憩する理由にも出来ます。 バイクもライダーも適度な休憩は必要でございます。 バイクの運用方法は個人それぞれです。マスツーリングなどではバイクの休憩の頻度を事前に尋ねていたり、インカムなどを繋いでバイクの様子がおかしい時にはすぐに停車するようにしてください。何かトラブルがあって無理矢理走行するとエンジンが壊れたりする事もございます。オイルの量が少ないや漏れているのが主な理由です。 ざっくりと油温について書いていきました。 それでは皆様も油温に気を付けて楽しいバイクライフをおすごしください。 シーユーアゲイン!
CBX1000写真ギャラリー
油温系の写真を中心に過去の投稿から抜粋して掲載いたします。
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