FCRセッティング-スロージェット交換-エアスクリューを適正値辺りに落ち着かせる-23/08/13
エアスクリューの位置が0.30分戻しを切った程度になったので、
SJを45から48に変更。
夏場でこのエアスクリューの位置は冬になるとエアスクリューの適正位置に不備が出そうだからです。
前回からのSJの変更点は
48→45→48
です。
走行自体が気にらないというよりは、
スロージェットを濃い目にした分エアスクリューの調整幅を
1.00分戻しに近づけたかったというのが意図でございます。
下回りのジェットは
SJとJNのストレート径が担当していると私は思っています。
その他で調整でPSとASのスクリューを回して調整という感じでございます。
スロットル開度で言えば1/4程度位までかなと思っています。
それ以上はJNのストレート径とクリップ段数の影響が強く出るかなと思います。
その他で良かった事は
私のCBX1000ではSJは48から52程度の間に収まるかなと考えています。
52や50を試していない理由としては過去のセッティングの履歴から、
48がおおむね良さそうというのが理由でございます。
SJだけ見ると50辺りの方が良さそうな気もしますが、
JNを変更したりも考えると48で通年でいかせようと思っています。
元々48で通年でいかせようとしていたところに45を何となく試してみようと思ったのが、
前回45にした理由です。48が昨年の冬から見ても良さそうというのは履歴にあるので、
今回は大人しく元に戻しました。
エアスクリューの戻しが0.30分~3.00分までに収まるなるマニュアルには良いとかいてありますが、
セッティングの初期値はAS1.00とPS1.00なので、春秋で1.00を超える位であれば、適正なSJだなと思います。1番良いのは冬に0.30分を超えている状態であれば、夏に向かって行く時にとASを薄い方向に戻しても何ら問題はないかなと思います。
ちなみにASが0.30分を下回っても走行に問題はありません。
ASが適正値にある場合の話ですが、ASは0.30分から0.25分位になるとちょっと回しただけでも私の感覚では過剰に反応しているように感じます。
逆に2.00分から2.15分と動かしてもすごいぼやけたような反応に思えます。
要するにASの調整が締め込み過ぎている場合はシビアになり、開けすぎている時は大雑把になってしまうという事です。
どれだけエアスクリューを動かしたかではなく、どれ位の割合動かしたかが重要なスクリューだろうなと私は認識しております。
あくまでもエアスクリューが適正値に近い所にあるという前提でございます。
どちらにしてもエアスクリューが冬で0.45分前後位に落ち着くようなSJを選定すれば通年でSJを変更しなくてもいけるなぁと常々思っております。
といっても変化がどうなるか気になるので色々交換したりしてしまいますが…。
PSについては始動性が悪いなと思ったりしたら1.00から開けたりするようにしています。
基本的には開ける方向で調整するようにしております。PSは大き目のSJを入れると全閉めでもアイドリングはしますし、エンジンも始動出来ます。現在の私は基本的にはPSは1.00にしておいてアイドリングやエンジン始動性が悪かったりしたなと思ったら15分ずつで調整するようにしています。
別の車種であればPSは変化が分かりやすいという方もおられましたが、
CBX1000は変化が分かりにくいなと私は思います。
冬場に何日かかけて、15分ずつ回していってエンジン始動性が良いなと思う位置に調整するようにしております。PSについてはこれからも意識してどんなふうに変化するか注力しているという段階でございます。
同調なども取り直したりしたので、作業写真を載せながら話を進めたいと思います。
それではレッツスターティン!
現在のセッティング
23/08/13のセッティングでございます。
AS-0.50分
PS-1.0
SJ-48
JN-90FTS#2
MJ-120
加速ポンプ-1.0mm
加速ポンプ-標準
というセッティングでございます。これから冬に向けて空気が重くなってくるので、
ASを閉めたり、JNのストレート径を濃くしたり、クリップ段数を濃い方向に振ったり、MJを濃い方向に変えたりしていきます。
ASは1.00分の位置が理想でしたが現在はこれ位で様子を見ます。
JNのストレート径を濃くしてもスロットル開度が低い位置に影響があります。
そのような理由でSJを48で選定しています。
SJは分解箇所が多いので最初に決めたら可能な限り変更しない方が良いかなと思っています。
同調前には必ずゲージの校正
同調の前には必ず針の校正をしてください。新品で購入した時からバキュームゲージの針のバランスは狂っていました。この作業をしないといつまでも同調はしっかりとれません。 針の校正は数分で終わる作業です。
100円ショップの注射器とホームセンターで買ったパイプとジョイントで針の校正をしています。以前は6個でなくて4個で作業をしていたのですが、素早く作業をしたい点と、1ヶ所触るだけで他のシリンダーも変化するので、 効率よく作業をする為に6個にしております。 針の校正を知る前になんだかおかしいなと思っていた時から6個で同調を取るようになりました。
実際に同調の作業
過去にも何度か同期作業についてブログを書いています。
記載内容が違う部分はバージョンアップされている内容です。
私のCBX1000のFCRは旧型です。
FCRが【123】の組と【456】の組に分かれています。
3連のキャブレターを2股に分かれたスロットルワイヤーで同時に制御している状態です。
スロットルワイヤーの張りを左右のFCR【123】の組と【456】の組で同じになるように引きを調整します。
戻りは余裕を持たせる感じにします。
スロットルを全開にした時に【123】組と【456】組のスロットルバルブが同時に全開になるように調整する必要があります。これは非常に重要です。
アイドリングストップスクリューも開け始めが同じになるように調整します。
アイドリングは電圧が低くなりすぎない位置で出来るだけ低く調整します。
エアスクリューを0.30分にして、急にアイドリングが上がる位置を探します。
前提としてエアスクリューは濃い目の位置になっています。
5分から10分程度ずつ薄い方向に開いていきます。
1番から6番まで順に5分ずつ開けていると3番の調整辺りでアイドリングが上がる事が多いです。
全シリンダーのエアスクリューを高い位置に合わせます。
全シリンダー共にエアスクリューは同じ戻しで良いです。
これは仮の調整です。
アイドリングストップスクリューでアイドリングを適正な位置に下げます。
そして同期作業開始です。
バキュームゲージを見ながら同期ナットと同期スクリューを回します。
同期作業をしていたら急にアイドリングが上がる事があります。
その時はアイドリングストップスクリューで調整します。
同期が整えば作業終了です。
ASの調整
同調が取れましたので試走をしながらASを調整していきます。
スロットル開度1/4までが目安です。
確認するポイントは、
発進する時にパワー感があるか?
発信後にスロットルを開け始めた時に薄過ぎたりしないか?
でございます。
スロットル低開度は濃過ぎてもあまり影響はありません。
ガソリン臭がします。
薄過ぎるととスロットルを捻った時に吹け上がるのですがパワー感がありません。
パワーがあるギリギリくらいまでASを開けていきます。
デジタルタコメーターで各シリンダーごとに調整をしたりするのも手段の一つです。
私のCBX1000の場合は各シリンダーごとの差が少ないので同じ調整にしています。
これでASは決まりです。
PSの調整
ASを調整したのでPSも適正な位置に調整します。
PSはスロットル全閉め辺りのみ影響します。
走行中に他に影響は少ないです。
同調を行った直後ならすでにエンジン温も高いはずです。
空燃比計を見ながら12.5から13.0の間に合わせておけば適正なはずです。
空燃比計が無い場合は1.00分戻し程度に固定でもよいかもしれません。
代替えとして他の日に初回のエンジン始動性がやや高い場所を探してください。
その時は30分戻しずつ濃い方向に回してください。
冷間時に始動性が高過ぎるとエンジンが温まった時に濃過ぎます。
最後に同調を取り直します。
ASを触るだけでも同調は狂うので最後にもう一度同調を取り直します。
ちょっとずれている程度なので調整をしなくても問題はありません。
毎回、同調作業ばかりしていると、いつまでもバイクに乗れません。
SJを変えた時やスロットルワイヤーを外した時などはおおがかりな変更なので複数回同調をおこなうようにしています。
すぐにエアスクリューを頻繁に調整する予定の時は無視してバイクに乗ります。
同調がずれていてまずいのはエンジンの回転落ちが悪い事だと私は思っています。
スロットルを戻してもスピードが落ちにくいという事なので、
同調が取れたバイクに気持ちよく乗るという目的は除けておいて、乗る事が危ないバイクになってしまいます。
FCR初心者向け-SJの変更について
FCRを運用している最中にSJは頻繁に変更をしない方が良いです。
スロージェットを変更するという事はセッティングをかなり初期からやり直すという意味が強いです。
SJの変更はJNのストレート径にも影響を及ぼします。
SJの最初の選定の基準を書きます。
PS1.0分戻し、AS1.0戻し前後でエンジンの始動性がよくて、アイドリングが安定する番手です。
各バイクごとに最適な番手のSJの情報はウェブを探せば見つかる可能性は高いです。
SNSなどで質問したら何種類かセッティングを教えてもらえると思います。
情報が手に入らなくても別のエンジン形式と排気量が近いバイクを参考にすればSJのプレセッティングの番手を決める事が出来ます。
エンジンがかかれば、自分自身が納得いくまでFCRをセッティングしてください。
FCRは完全なチューニングでなくても、素晴らしい吹け上がりや加速を体感出来る事が多いです。
FCRセッティング-スロージェット交換-エアスクリューを適正値辺りに落ち着かせる-23/08/13【まとめ】
今回はスロージェットについて色々と書きました。
SJを45から48に変更した場合はASの戻しが変わるだけではありません。
走行フィーリングも変化があります。
私のCBX1000には空燃比計もつけていますが、数値にはなかなか現れにくくて、
何となく走行フィーリングで決めたりしています。
ロガーなどを使って比較すると数値に現れて変化が目視しやすいなどもあるのかもしれません。
サーキットユースの場合はSJの担当するスロットル低開度については時間を大きく使わない方が良いかもしれません。ストリートユースでFCRをチューニングしている、自分自身が納得するまで調整するべきです。
時間でだけ考えると雑にセッティングしてもストリートであればストレスなく走行出来ます。
少し濃い程度にセッティングしておけばおおむね問題はありません。
少し気になる所があるかもしれません。
少し気になる部分に時間を使っても得られる結果は大きくはないかもしれません。
しかし、少し気になる部分をチューニングする事が個人DIYの醍醐味です。
というわけで具体的にはあまり書いていませんがSJの交換のお話でございました。
少しざっくりと書き過ぎているので、気になる方はメールなどで聞いていただいてもざっくりとにはなりますが、分かる範囲お応えはしています。
それでは皆様も素晴らしいFCRライフをお過ごしください。
シーユーアゲイン!
CBX1000写真ギャラリー
作業写真を掲載いたします。毎回似たような写真ばかりにはなっていますが、今回は新規に撮影しているものだけです。
バキュームゲージの購入
キャブの同調には必須アイテムでございます。私のCBX1000はデイトナ製の4連を2セット購入して、 6連の状態にして使用しています。特に加工なども必要ありません。シンクロテスターが向いている車輌もございますので、バイクによって商品選択をしてください。