FCR-維持費についてコラム的に書きます。
FCRを取付けた後に運用していくことについてコラム的に書いていきます。
この手の投稿は人それぞれ考え方に違いがあったりしますので、意見の相違がある場合はご了承をお願いします。私がCBX1000のFCRを運用していく上での話がベースとなっております。
まず、FCRを取付ける事のメリットとデメリットです。
メリットはパワーが上がる、メンテナンス性が高いなどがすぐに思いつきます。
デメリットは燃費が下がるケースがある。
メリットとデメリットを軽くならべてみても表裏一体の関係にあります。
パワーが上がった分燃費が下がる…当然かなと思います。
FCRは強制開閉式のキャブレターです。
ノーマルキャブレターはおおむね負圧式のキャブレターです。
同じキャブレターでも形式が違いますので比較してどちらが優れているというよりは、
別の種類のキャブレターという考え方をするのが正しいです。
キャブレターとインジェクションについても混合気を作るという点については同じです。
やってることは一緒だけどやり方が違います。
どちらにしても、負圧式のノーマルキャブレターと強制開閉式のFCRキャブレターを比較しながら、
FCRを取り付けた後の維持費を中心にブログ投稿をします。
それではレッツスターティン!
FCRのメンテナンス
セッティングをしている時に洗浄をしたりグリスアップをしたりするので、
そこまで気にしなくても良いと思います。
スロットルシャフトのベアリングなど、可動部分を定期的に分解してグリスアップなども場所によっては必要ですが、FCRを着脱して少し分解するだけなので、1年に1度程度気軽に対応をするという程度で問題はないかなと思います。
FCRの定期交換部品
FCRはレーシングキャブレターなので、パーツの寿命を下げてでも性能を優先している場合があります。セッティングマニュアル19ページの【3.定期交換部品】
にもありますが、
①浮動バルブ(含ゴムシール)
②スロットルバルブCOMP(含スロットルベアリング)
を
大型であれば1シーズン又は1万6千km走行ごと
小型であれば2シーズン又は3万2千km走行ごと
に交換してくださいと書いてあります。
私は②については交換したことはありません。
①は浮動バルブとリップシールの事ですが、リップシールは1年毎に交換しますが、
浮動バルブについては1回しか交換した事はありません。
ゴムについては期間で交換という考え方はありかなと思いますが、
金属製品については距離と削れ具合の目視になると私は思います。
ちなみにこの考え方が正しいかというと微妙な所です。
個人ユースでセッティングマニュアル通りに①の浮動バルブと②についてをしょっちゅう交換するというのは金銭的に難しい気がします。
そして、交換しなくても不調を感じる事無く走行出来てしまいます。
浮動バルブについては走行距離を重ねると削れが見えてきます。
そして、削れたまま運用しているといずれは砕けてエンジンに吸い込まれて、
ジエンドという未来が見えます。
目視で削れがひどいなと思ったり、実際に1万6千kmまたは3万2千kmに達した時点で交換するのもありかもしれません。実際に私は小型のFCRを使っていますが、3万2千kmも走行をせずに交換しました。
実際には交換した方がいいなと思えるくらい浮動バルブは削れていました。
というわけで私なりの定期交換部品の結論は、
リップシールは毎年、
浮動バルブは3万2千km(大型は運用した事が無いので分かりません)
で良いかなと考えています。
このページについては、メーカーがとりあえず書いておかないとまずいから書いているというようなスタンスも何パーセントかは取れるような部分もあります。期間については保存状態に左右されると思います。距離については実際にその距離を超えると本当にまずいという距離からは安全マージンは持っていると思います。
FCRの本当の寿命
15年くらい前まではFCRには寿命が存在していました。ボディの削れです。
ボディが削れると復旧出来ないのでそこでFCRは役目を終える事が通例でした。
所が、15年ほど前からビッグローターやSEPベアリングガイド、最近では逆転蘇生kitなどが販売されています。これによってボディの削れでFCRが現役を引退という事もなくなりました。
少なくとも私が死ぬまではボディの削れによる寿命はないかなと思っています。
上記していますが、
スロットルバルブCOMP(含スロットルベアリング)を交換したり、
何かのきっかけで新品のFCRを試して比較出来ると気がくれば、時間が経ったFCRは廃棄するべきと思うようになるかもしれません。
セッティングについてのコスト
セッティングについてはエアスクリュー(以下AS)やパイロットスクリュー(以下PS)を触ったり、
ジェットニードルのクリップ段数を1段ほど上下にしたり、とやり出せばキリが無いですが、
春か秋にセッティングがバッチリ出ている状態であれば多少の微調整で対応出来る範囲です。
もしくは気にせずに乗るという事も出来ます。
自分で触ればお金はかかりませんが、プロに頼めばお金はかかります。
触った事が無い時は不安でしょうがないと思いますが、1回でも自分で触ってみると簡単なことだったと思えるはずです。
ショップにセッティングの依頼をする場合は初回は高くて、季節の微調整程度だと安価で対応してくれる所もあるかもしれませんが、ショップ次第になりますので要相談だと思います。
初回のセッティングであれば、6万円前後で微調整程度だと1万円程度かなと思いますが定かではありません。
※金額については昔本業の方から雑談程度で聞いた話です。
実際に私が自分自身でセッティングをしたとしても、初回のセッティングであれば1週間程度はかかると思います。かなりの回数FCRの着脱が必要になります。
メインジェットについてはスロットル全開走行について完璧と言える状況には出来ないと思います。季節ごとの微調整についてもMJを数値で10程前後させてクリップ段数を1段ほど上下に動かして、ASとPSの調整を行って目視で同調を取る程度で終わると思います。
FCRであればざっくり程度のセッティングでも良いと思います。
セッティングはやり出せばキリがないので、【完璧だな】と思うセッティングを目指すよりは、
【ここが嫌だな】という所がないようにセッティングをすればよいと思います。
なんとなく色々変えて試してを繰り返しても案外気持ちよく加速出来るレベルにセッティングは出来上がってくると思います。
ジェット類の費用
色々試せばキリが無いのですが、3万円かからない位で一通りのジェット類は購入出来ると思います。これは個人の主観なので、5万円分揃えないとまともにセッティング出来ないと思われる方もいるかもしれません。私のCBX1000のジェット類については4万円かかってない程度だと思います。
ジェットニードルを揃えるのに多少費用はかかったなと思っています。
定期交換部品の費用
浮動バルブ以外はどれも数百円程度ですし、しょっちゅう交換するほどの物ではありません。
チャンバーパッキンとドレンボルトのOリングについては着脱回数が増えるとその分ガソリン漏れの確率も上がってきますので、事前に予備が必要です。
浮動バルブ以外は費用に換算しなくても良い程度かなと思います。
スロットルバルブCOMPで18000円程度、
浮動バルブが8000円程度です。
この2点以外はそこまで気にしなくても良い金額だと思います。
工具の購入
バキュームゲージやキャブドライバーやフロートレベルゲージなど色々購入すると結構な金額になりそうに感じるかもしれませんが、私が使っている工具の費用はおそらく4万円かかっていない程度だと思います。バキュームゲージとキャブドライバーが気になる程度のねだんでその他は一つ1000円程度です。
フィルターとフィルターオイル
ラムエアフィルターを例に出すと寿命は1から5年程度だと思います。
着脱の頻度やフィルターオイルの塗り具合によります。フィルターオイルを塗っていない場合は、
1年程度で粉のようになって朽ち始めます。
フィルターオイルを塗っていると朽ちる事は有りませんが、着脱の際に破れ始めたりし始める事があります。また、洗浄する時も痛みますので、毎回洗浄ではなくて期間や距離を決めて適度におこなってください。1年に1回程度で良いと思います。
ラムエアフィルターが一つ4000円程度でフィルターオイルは2000円程度です。
フィルターオイルはしょっちゅう塗りたくって2年程度は使えると思います。
塗り過ぎたりした分は時間をかけてゆっくりと滴り落ちます。
負圧式キャブレターはノーメンテナンス?
基本的にはメンテナンスフリー寸前という程度の考え方になるかなと思います。
5年に1回程度バイク屋さんでオーバーホールを依頼するなどというスタンスで良いかなと思います。
メーカーが純正採用する位の物ですからそこまで気にする必要はないのかなと思っております。
当サイト『CBX1000-ららら』のFCRについては私が自分自身の知的好奇心を満たす為に触りまくっているだけです。
セッティング中に車輌のトラブルを発見した…どうしよう…
FCRの取付後によくある事例です。
各シリンダーのコンプレッションを測ったり、バイクの調子を見たりする事が多いので、
気が付かなかったトラブルが明らかになる事があります。
よくあるトラブルが点火系のトラブルとエンジンのピストン廻りのトラブルです。
点火系については交換したりすれば直る事がほとんどです。
ASウオタニSP2を導入したり純正部品が無いか調べるなどの対応が必要となります。
エンジンのトラブルはほとんどの場合で長期間の分解が必要になりますので、
FCRの事については当分お預けのコースになります。
当サイトではエンジンの具体的な修理方法は現在取り扱っておりませんので、他のウェブページを探してもらう必要があります。
FCR初心者向け-とにかく触ってみる事、聞いてみる事。
触った事が無いと不安になりがちですが、触ってみないとセッティングは出来るようにはなりません。SNSなどで聞いたら誰かが高確率で教えてくれます。情報は求めれば手に入る時代になっています。今回のテーマは費用です。工賃については自分自身が手間を使えば抑える事が確実に出来ます。
FCR-維持費についてコラム的に書きます。【まとめ】
ブログ投稿は自分自身の確認になる事も多いです。
今回の投稿は少々雑に書いている為、年間に何を購入して、作業にどれ位時間を使ってなどとは書いてはいませんが、私はしょっちゅうFCRを分解しているレベルにあると思います。
しかし、走行距離は2000kmも走っていないと思います。
※ビトーのミーティングに参加しているので1000km程度追加で3000km程度走行していると思います。
使ったお金は10000円は使っていません。
リップシールやフィルターオイルチャンバーパッキンなどを購入した程度です。
具体的にはいくらとは書きにくいのですが、ざっくりといくら位かかりそうという予測は立つのではないかと思います。
FCRと付き合う考え方として自分自身でセッティングを楽しむというマインドが必要だと思います。
自分自身でセッティングをしないならそれを生業としているバイク屋さんに依頼するのは至極当然ですし、そこに費用は発生します。
結論的に言うと自分でセッティングやメンテナンスを行うなら費用はあまりかからないという結論でよいかなと思います。
負圧式キャブレターを5年に一度ごっそりオーバーホールしたとして数万円かかると思います。
仮に5万円かかるとしたら1年で1万円です。走行距離などにもよりますが、考え方によっては運用する金銭だけ見ると、FCRの方が安上がりになる場合があるかもしれません。
どちらにしても、FCRキャブレターだろうが負圧式のノーマルキャブレターだろうが、
維持費はそこまで変わらないような気はします。思いつく限りさらっと書いたのですが、
他に気になる事があればまた別枠で投稿をしたいと思います。
それでは、まだまだ寒い時期は続きますが、皆様も体調を崩さないようにご留意くださいませ!
シーユーアゲイン!
CBX1000-写真ギャラリー
レンタルピットで作業中の写真です。FCRの同調については目視で充分と美藤さまから聞きましたのでこだわりが無ければ目視やテーパーゲージで揃える程度でよろしかと思います。
ゴム類もしょっちゅう触っているなら劣化を感じた時に交換程度で良いと思います。
リップシールについては安価なので年1で交換。浮動バルブは削れを感じたなら交換でございます。
スロットルバルブCOMPについては費用面の都合で交換する気は現在の所ありません。