FCRセッティング-初回のジェットは何を購入すればよい?
FCRのセッティングをこれから始めてみたい方向けの投稿です。
とにかく色々触ってみたいというライダー向けです。
フューエルラインのクイックジョイントを装着して、ジェットニードルのクリップとチャンバーパッキンを用意しておくと不測の事態にも対応出来るはずです。
それでは本題のジェット類の購入です。
前提としておおむね適切なチューニングに近くてほどほどに走行できる状態ということで進めます。
私がおススメする初回の購入は…
『メインジェットを沢山購入です。』
結論的に書くとCBX1000であればメインジェットをセットもので良いので100から142まで購入しておくと良いです。
全部使う事はほぼありませんが思い付きで簡単に替えられる状態が重要です。
その他のジェット類は必要な時に必要なだけ購入すればよいです。
スロージェットはエアスクリューとパイロットスクリューの戻しが適正値を超えた時に購入すればよいです。
特に意図してサイズ違いを入れたい以外は1番手前後すればよいです。
ジェットニードルの担当範囲で変更する時はストレート径を現在の番手より1段か2段変更して様子をみてください。
クリップ段数が足りなくなった場合はテーパーを変更してください。
組み合わせは1万種類とマニュアルには記載があります。
特注で20本単位でオーダーする必要があります。
基本在庫の範囲内の50種類程度でセッティングを行う必要があります。
※ラージとスモールでジェットニードルの種類が違います。
それでは書いていきます。
コラム的な読み物として捉えてください。
それではレッツスターティン!
私なりのレース用キャブレターセッティングの考え方
適切なメインジェットを見つける作業ではないかと考えています。
そこに至るまでの過程として適切なジェットニードルの設定が必要です。
スロージェットの担当範囲はエンジンが掛かってアイドリングすればOKです。
スピードを出してぶっ飛ばす為にはジェットニードルとメインジェットの組み合わせが重要になってきます。
あくまでもレース的な話です。
メインジェットのセッティングは曖昧ですが沢山購入してください。
メインジェットは110から120に変更しても空燃比は1程度しか変化が有りません。
過程でメインジェットの番手は5つあります。
【110】【112】【115】【118】【120】
5の倍数の番手だけ必要なだけ揃えてもよいですが微調整をしたりには向きません。
カワサキ車のマルチシリンダーのバイクでは【1と4】【2と3】で番手が1段階違います。
外側の方が薄いメインジェットを使います。
【1と4】なら【110】、
【2と3】なら【112】
といった具合です。
メインジェットはケイヒン純正を一つづつ購入するとかなりの金額になります。
社外品のメインジェットをまとめて購入するとかなり安価で沢山の番手を手に入れる事が出来ます。
購入の際は同じ番手で同じメーカーの物をお使いください。ポッシュはケースもついていて嬉しいです。
ポチップ
ポチップ
ポチップ
ストリートでも使うならスロージェットとストレート径の選定は丁寧に行う
スロージェットは基本的に1度決めると変更する必要はほぼありません。
スロージェットの代わりにジェットニードルのストレート径を変更してもよいです。
他の開度にも影響はありますが、エアスクリューの調整でどうにでもなります。
ジェットニードルはクリップの位置がベストならOK
ジェットニードルはクリップ段数が最優先事項です。
そこで問題になるのがクリップの位置が足りないという場合です。
こういった時にジェットニードルを購入する必要があります。
他の場合でのジェットニードルの変更はスロージェットの変更が面倒だからとか、
何となく他のジェットニードルを試してみたいが理由になります。
本題ですがクリップ段数が足りない時はどうすればよいか?
基本在庫に切り上がり違いが無い場合の話を書きます。
テーパーかストレート径を変更します。
【テーパー角での対応】
基本がFTM#1だった場合はGTM#3にすれば現在と同等のクリップ段数になります。
薄いや濃いに応じて変更してください。
テーパー角が変わりますからメインジェットの選定もやり直しになります。
【ストレート径での対応】
基本がFTM#1だった場合はFTQ#2で同等程度になります。
注意として番手は正比例しているわけではありません。
FTM#1からFTT#3に変更しても必ず同程度のクリップ段数になるとは限りません。
ストレート径をごっそり変更するとその分スロージェットも変更しないといけなくなります。
スロージェットを購入する場合
基本的にスロージェットはエアスクリューとパイロットスクリューの基本的な位置を決定するという考え方でいればよいです。
少々スロージェットの番手がずれていてもスクリュー二つでなんとかなります。
またストレート径の変更でも対応出来ます。
スロージェットはアクセスがしにくいジェットです。出来るだけ変更をしないようなセッティングをこころがけてください。
スロージェットは濃過ぎるとパイロットスクリューを全閉めしてもアイドリング出来ます。
逆に小さすぎるスロージェットを入れるとエアスクリューの開きも少なくなります。
エアスクリューは0.30分戻し(1/2)を切るとわずかに動かしただけでも空燃比が激変するようになります。
上記はスクリューの調整が適正値付近での話です。
あまりにもスクリューの位置が適正から外れているとスクリューを回してもエンジンの変化は見えません。
おおむねエアスクリューの位置が春秋で1.00から2.00の範囲に入っていれば他のジェットとの兼ね合いも含めてバランスが良いような気がします。
この範囲から外れるとパイロットスクリューを極端に開けたり締めたりが必要な状態になります。
FCRのメインジェットは比較的触りやすい位置にはあります。
車種によっては交換が難しい場合もあります。
キャブレター単体で考えると交換しやすい場所にあります。
FCR初心者向け-完璧なセッティングはしなくてもよい
セッティングについて完璧とは何か?
各スロットル開度ごとにベストと言える状態を見つけた後に悪くなる一歩手前まで調整する事。
乗っていて楽しい事。
色々な意見があって答えはひとつではないかもしれません。
気温や油温、気圧、標高など色々な要素がかみ合うので完璧なセッティングを行うのはきっと非常に難しいです。
80%位煮詰める事が出来たと思ったらそれで終了で良いと思います。
セッティングはバイクに楽しく乗る為の過程の一つに過ぎません。
あまり根を詰めてセッティングをするよりは調子が悪いなと思った時にセッティングをすれば問題はありません。
FCRセッティング-初回のジェット購入はメインジェットを大量に購入してください。【まとめ】
まとめとして書きます。
スロージェットとクリップ段数の位置がおおむね適正の範囲内であればメインジェットの交換だけで新規に購入するジェットは不要です。
セッティングを突き詰めていくと色々なジェットニードルを試してみたり、スロージェットを35番から55番まで順に試していったりする事もあると思います。
結局、最後に行きつく先は最初のセッティングだったという話も珍しくはありません。
FCRの小物
FCRのセッティングについて事前にストックしておいた方が良い小物類です。モールによって極端に値段が違いますので必ず確認してからご購入ください。