CBX1000のFCRセッティングに必要な工具
先に前書きをして次のセクションで箇条書きするようにいたします。
そもそも、FCRなどのレーシングキャブレターは装着したら終わりではなく、
FCRは装着してからスタートです。FCRはセッティングをしてからがスタートでございます。
今回はCBX1000のFCRセッティングで使っている工具を案内します。
他の車輌のFCRユーザーの参考にもなると思います。
セッティングがメインなので、完全に分解しようと思うと別途工具が必要になりますが、
セッティングをするという点においての工具の案内です。
おおむねバイクを軽めにでもDIYされている方なら手元にある工具がほとんどです。
いくつか買い足しが必要なサイズの工具もあるかもしれません。
軽めに解説を入れながら書きます。
それではレッツスターティン!
FCRセッティングに必要な工具
【常用の範囲】
・3mm六角レンチ(ロングでボールジョイント)
おおむねほとんどのボルトで使われているサイズです。
・4mm六角レンチ(ロングでボールジョイント)
ファンネルやジェットニードルの固定に使われているサイズです。ファンネル用に
ショートを別途用意しておくと作業性が高くなるかもしれません。
・ロングのプラスドライバー
インマニの固定に使うサイズです。長目を選ばないと3番と4番のキャブレターに
届きません。
・マイナスドライバースロージェット用サイズ
長さというよりは先端の形状を選ぶ必要があります。
・マイナスドライバー同調用のサイズ
長さというよりは先端の形状を選ぶ必要があります。
・マイナスドライバーエアスクリュー用のサイズ
形状と長さを選ぶ必要があります。
・プライヤー
加速ポンプの吐出タイミングの調整に必要です。
・ラジオペンチ
ジェットニードルの取り出しやスロットルワイヤーの着脱にあると便利です。
ジェットニードルのクリップの着脱に必要です。JNのクリップの着脱には必ずしも、
必要ではないかもしれませんが工具無しで着脱をするとクリップの紛失リスクが高まります。
・14mmスパナ
チャンバーのドレンボルトを外します。
・10mmスパナ
スロットルワイヤーの着脱に使用します。
・8mmスパナ
スロットルワイヤーの着脱に使用します。
【特殊サイズ】
・7mmスパナ
同調ナットの調整のみに使います。このサイズが必要です。
・6mmボックス
メインジェットの着脱に必要です。
【特殊工具】
・キャブドライバー
3番と4番に使えるサイズのキャブドライバーが必要です。CBX1000の場合はチャンバー下部のドレンボルトに干渉します。私はキャブドライバーのサイドを削って使用しています。
・フロートレベルゲージ
油面調整に使います。無くてもよいですが、無いと高さがまともに測れないと思った方がよいです。
治具を自作して代用したりも出来ます。そもそも精度が高い測り方ではないので、
興味がある方はどうぞというレベルの測定方法です。
・バキュームゲージ6個必要
別セクションで解説しています。
・キャブシンクロテスター
ファンネルに当てて使う簡易的なバキュームゲージです。
・シグネスゲージ
加速ポンプ吐出タイミングの調整に使います。セッティングとして明確にツメの調整のサイズを記載しておいた方がよいので必要ではありますが、あまり精度の高い調整が出来るとは思えない機構です。
・サブタンク
通称点滴と呼ばれている燃料供給グッズです。キャブの同調の際に使います。
FCR初心者向け-必要な工具
上記の特殊工具以外全部用意してください。
おおむねFCRの分解や同調以外では不要かなとも思えます。
同調についてはプロに任せたりもするという選択肢もあります。
しかし、脱初心者をしたあたりで派手にFCRの着脱を繰り返すようになると同調も頻繁に行う必要があります。自分なりの簡易的な方法を見つけておいたり自分自身で同調を取れるようにしておいた方がよいです。
CBX1000は同調に関しては工具を揃えるという点で少々ハードルがあがります。
どこまで自分で出来るか?どこまで自分でやるか?を考えながら工具を揃えてみてください。
工具がないとセッティングは出来ません。
工具を揃える事がFCRのセッティング第一歩でございます。
バキュームゲージについて
CBX1000用のFCRには負圧取出しニップルが基準キャブレターにしかついていません。
何かしらの加工が必要になる場合があります。私はスピゴットに負圧取出しニップルを追加して使用しています。一般的に販売されているバキュームゲージは4個です。
CBX1000は6気筒なので、繋ぎ変えて調整するか、4個を2セット買うか6気筒用の超高級なバキュームゲージを使う必要があります。また、4個を繋ぎ変えて使うのは作業性が非常に悪いです。
6個で同調を取ったあとに気が付くのですが、4個を付け替えて同調を取るのは無しだなと思います。
少なくともバキュームゲージを使える状態のCBX1000は何かしらの加工がされている状態なので、
加工された機能を最大限に有効利用した方がよいです。ファンネルに当てて測るキャブシンクロテスターも作業速度の点で言うと悪くはなると思います。例えば、山奥で同調を取られているようなプライベーターさまなどには向かないと思います。ガレージで扇風機を使ったりしながら同調を取る必要があると思います。
工具の写真
私は移動しながらFCRの着脱をする事もありますので、必要な物だけを持ち歩くようにしています。
CBX1000のFCRセッティングに必要な工具【まとめ】
各人、出来る範囲のセッティングで充分だと思います。
究極のセッティングって私にはどんな物かは分かりません。
私は知見の為に興味があるので、プライベーターとしてセッティングを楽しんでおります。
セッティングについてはプロのようにする必要はないですが、ほんのちょっとだけでも、
興味を持って触る事だけは必要かなとは思います。
最初はプロに依頼しして取り付けてもらうケースが多いと思います。
初期セッティングのメモだけでももらうようにしておいてくださいませ。
必ずご自身で触られる時に役に立ちます。
FCRを装着する用途はおおむね3つあると思います。
①キャブの代替えが存在しない
②性能アップ
③ドレスアップ
上記3点で③についてはちょっとでもFCRに触れたりしないとドレスダウンになる可能性もあります。
いきなり全部触るという事は無理なので、ほんのちょっとだけでもFCRを触れる人が増えればなと
思います。
それでは皆様もセッティングや走行も含めて楽しいFCRライフをおすごしくださいませ。
シーユーアゲイン!