FCRのスロージェット交換の注意

CBX1000 FCR
CBX1000FCR
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FCRのスロージェット交換の注意

FCRのスロージェットを交換するのが私は苦手です。
苦手というか、最近は嫌い気味になってきました。
トラブルを起こすときはスロージェット絡みが多いのが理由でございます。
今回はスロージェットを交換する時のトラブルを中心にブログ投稿をいたします。
特にマニアックなお話やCBX1000に関するお話ではなくてごくごく当たり前のお話です。
それではレッツスターティン!

スロージェットの交換は手間が多い

CBX1000はキャブが6個あるので、ジェットの交換もSRの6倍、4気筒の国産車から比べても1.5倍です。面倒臭いです。ジェットを新規購入しようと思ってもSRの6倍費用がかかります。
趣味に使うお金なので、あまり惜しくは無いのですがお金はかからないに越したことはありません。
それに加えてFCRのスロージェットはアクセスが良い部類ではありません。
CBX1000の場合でざっくりと作業手順を書きます。
①タンクを外す
②右のスロットルワイヤーを外す(2分岐ケーブルの為)
③左のスロットルワイヤーを外す(2分岐ケーブルの為)
④キャブを外す
⑤FCRのフロートチャンバーを外す
⑥スロージェット交換
⑦FCRのフロートチャンバーをパッキンに気を付けながら取り付ける
⑧キャブを車体に装着
⑨スロットル全開時を左右で調整しながらスロットルワイヤーを装着
⑩エンジン始動の為にざっくりとスクリュー調整
⑪同調作業を行う

かなり工程を踏みます。しょっちゅうはやりたくないです。
しょっちゅうやっているような気がしますがスルーでお願いします。
面倒くさいだけなら手間を取ればよいと思います。
CBX1000は6気筒な分トラブル発生率もSRの6倍になります。
そういった点も踏まえてスロージェットを交換した時に起こしたトラブルを紹介します。
CBX1000でなくても起こりやすそうなトラブルを知っておくと他の車輌でもトラブルシューティングの役にはたつと思います。

プラグコードの着脱

タンクを装着したりする際にプラグコードが抜ける事がまれにあります。
火を打っていない場合はエキパイの温度が下がるのと排気ガスがガソリン臭くなったりします。
音でも明瞭に分かります。

スロージェットの詰まり

スロージェットを組み込む前に受け側にゴミが混入していないかを確認。パーツクリーナーで吹き飛ばすのも有かと思います。そしてスロージェットの穴が塞がっていないかを確認してください。
光が通っているかどうか確認するだけでもトラブル発生の確率は下がります。
複合的に作業をすると気が付きにくい項目です。
吹け上がりが悪くなったり音が何だか変だと思ったら交換前のジェットに戻すなどの対応をしてみてください。症状が改善されれば、スロージェットにゴミが付着しているか、スロージェットの不良のどちらかになります。スロージェット以外でもメインジェットでも起こり得ます。ご注意ください。

チャンバーパッキンからガソリン漏れ

チャンバーパッキンがずれていたり、瘦せすぎていたりするとガソリン漏れを起こします。
燃料がチャンバーに降りたと思ったら漏れていないか確認してください。
走行中までに気が付かないと火事の原因になる事もございます。

オーバーフロー

フロートバルブにゴミが噛みこんでガソリンがエアベントからドバドバ漏れる現象です。
エンジンにガソリンが入り込むとオイル薄めたりして非常にやばい事もあります。
その他だとコンロッドが曲がる事も。
対応としては燃料コックのオンオフをしっかりする事とオイルの臭いをかいでガソリン臭くないか確認することです。
このトラブルについてもスロージェットを交換する時に起こる確率があがります。

ワイヤー類のひっかかり

スロットルワイヤーとクラッチワイヤーについて戻りがよろしくない場合やハンドルを切った際に
引っかかりがあるなどのケースもあります。キャブの交換というよりもガソリンタンクを着脱した時に起こり得ます。ハンドルを切ってからクラッチとスロットルの取り回しについて確認してみてくださいませ。

ボルト脱落

ボルトの締め忘れです。
おおむね仮止めになっていて時間が経って気が付くというケースが多いです。
めいんじぇっとの脱落やスロージェットの脱落など時間が経ってからだと気が付きにくいです。
また、ジェットニードルの固定ボルトなどは脱落するとスロットルが戻らなくなったりして危険です。締めこむボルト類の数が多いほど起こり得るトラブルです。急いで作業せずに確認をする習慣をつけましょう。これはよくあるトラブルです。

ジェット類のネジきり

ジェット類を強く締め過ぎて、ネジ部分が引きちぎれてしまうトラブルです。
セッティンパーツは真鍮製です。柔らかい素材なので、強く締めると簡単にねじ切れます。
ご注意くださいませ。気になる方は力加減のテストに不要なメインジェットを使ってわざとねじ切ってみてもよいかもしれません。ねじ切れる瞬間嫌な感触が手にあります。

ボルトのトラブル

ネジが舐めてしまっても大体の場合はなんとかなります。
ここであまりよろしく無い事例を書いておきます。
ステンレス系のボルトの使用はお控えくださいませ。もしもねじ切ってしまった時に対応が出来ない場合があったり、対応の手間が上がるケースがございます。
場所によっては使用してもよいですが、鉄とステンレスを触れさせたり、電気周りにステンレスを使用したりすると予期せぬトラブルを起こします。
メーカーも出荷時点ではステンレスボルトは使用していないはずです。
ステンレスボルトは鬼門になることがあります。使用される場合は用途を理解した上でご使用くださいませ。

FCR初心者向け-ボルト類の締め込みの確認

上記に書いてある事が全てですが、ポイントを書いておきます。
作業を速度を気にしたり脱初心者になったあたりで上記のトラブルを起こす可能性が非常に高いと思います。作業速度を気にしたり、慣れてきたので確認を怠ったりが原因です。
作業に慣れないと起こさないトラブルもあります。
トラブルは出会った数だけ、解決した数だけ技術が向上します。
バイクでなくても同じです。出会わないに越した事はないのですが、事前に文章を読むだけで防げるトラブルばかりです。作業に慣れて脱初心者だなと思う時は一度注意をした置いた方がよいです。
FCRのセッティング程度ではバイクは壊れません。
壊れる前に調子が悪いというのは分かります。
スロージェットの交換はリスクが高いです。
出先で走行不能になるとめも当てられません。私は出先でスロージェットを交換していたのですが、
反省して出先でのスロージェットの交換とキャブの着脱は封印しました。
ご留意くださいませ。

FCRのスロージェット交換の注意【まとめ】

プロには及ばないでしょう、FCRのセッティングはやりまくっている部類だとは思います。
その分トラブルと出会える確率はあがります。
思い出しながら記載いたしました。
文章に残す事によって自分自身も再確認が出来るので私にとっても非常に役に立ちます。
何度か繰り返し書いている事もありますが、上記についてはじっさいに起こり得るトラブルでございます。みなさまもご留意くださいませ。
それでは見なさも楽しいFCRライフをおすごしくださいませ。
シーユーアゲイン!

※下部に写真ギャラリーを掲載しています。

CBX1000のFCR作業系の写真

分解していたり車輌をスケルトンにしたりしている写真を掲載します。
SEPベアリングガイドと90FXMのジェットニードルが最近ではお気に入りのアイテムでございます。
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