FCRセッティング-エアスクリューとパイロットスクリューは定期的にリセット

CBX1000-FCRエアスクリュー調整 FCR
CBX1000FCR
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FCRセッティング-エアスクリューとパイロットスクリューは定期的にリセット

FCRのエアスクリューとパイロットスクリューは無段階で調整が出来るパーツです。
スロージェットやメインジェットジェットニードルは決まった番手でしか調整が出来ません。
特にエアスクリューはフィルターやファンネルさえ外してしまえば容易にアクセス出来ます。
また、セッティングについても変化が分かりやすい項目です。
そこでエアスクリューについては走る度や季節ごとに随分と触りまわします。
現在の状態から0.15分開ける、閉めるなどを繰り返していくと、
全閉めからどれだけ戻したかもよく分からなくなる事もあります。
(※時計表記にしています。1.15分=1回転と90度です。)
セッティングを行う時はメモをしっかりととっておいてくださいませ。
FCRを車体に取り付けたまま調整をしていると1番シリンダーと6番シリンダーでかなりずれこんだりする事があります。
私のCBX1000も最近派手にいじりまわしていたせいか各シリンダーごとにかなりずれこんでいました。大体0.10分ほどずれこんでいました。
CBX1000は6気筒です。ずれ込んでいるのが10分程度ならあまり問題は無さそうですが、
気持ちが良い物ではありません。
そこで、全閉めにしてから全シリンダーを全て同じ戻しに調整をします。
今回の私のセッティングでは全シリンダーを1.30分戻しに合わせました。
エアスクリューは各気筒ごとにエンジン回転数が高まる所を探すとマニュアルに書いてあるのですが、CBX1000は回転数で測定がしにくいです。
現在の私のセッティング能力では各シリンダーごとに回転数の高まりを判定が出来ないので、
全て同じ戻し調整にしています。
私的ですが課題としてエアスクリューを各気筒ごとに調整する方法を模索中でございます。
話を戻しますが、試走をしながら、エアスクリューの開け閉めを繰り返すと、
各シリンダーごとでの差異が大きくなってきます。というわけで、
全てのシリンダーを全閉めにして、おおむね適正であろうという位置にエアスクリューを合わせてから、再度試走を交えてリセッティングという作業を行います。
セッティングについては履歴がすでにありますので、おおむねであれば走行に支障が出るような位置にはならないと思います。
というわけで、皆様もたまにはFCRのエアスクリューをリセットして再度セッティングをしてみてくださいませ。
と今回の書きたい事はここまででございますが内容が少ないので掘り下げていきたいと思います。
それではレッツスターティン!

スローエアジェットというパーツがあります

エアスクリューに関してはスローエアジェットというパーツがございます。
本来であれば、スローエアジェットの方が先に普及していましたが、
スローエアスクリューというパーツが開発されてそれ以降は基本的にあまり使われていない様子です。
きっちりとエアスクリューの調整をしたいなら良いのですが、番手を揃えるコストを考えたり、
アクセス頻度を考えると、エアスクリューを使用した方が良いという結論に行きつく人が多いと思います。
セッティングは回数を多く試したいので、同じ効果があるもので所要時間に大きな差が出来てしまうならスローエアジェットは使いにくい物になってしまいます。

※以前はキジマ様でスローエアジェットの各番手は短時間の納品で注文出来た様子ですが、
2023年10月現在ではすぐに注文できるかどうかは不明です。
ネットで見るとお取り寄せ商品になっていたので、納期が短いかは分かりません。
おそらくですが納期は長くなっていたりするかもしれませんが手に入るとは思います。

エアスクリューを派手に触った後は同調も取り直す

キャブの同調に関する考え方次第ですが、エアスクリューを触りました後は同調を取り直した方がよいです。微妙にずれ込んでいます。大幅にずれていないので短時間で同調をやり直す事が出来るとは思います。キャブの同調はスロットルの戻りに影響をします。
派手にずれていなければ、走行に問題はありませんが、ひどいずれだと回転数がなかなか落ちない状態になります。
同調は大きくずれ込んでいた場合は調整必須です。
逆に調整必須ではありませんが、常にキャブの同調が整っている状態はアイドリングやレーシングをした時に気持ちが良いです。
個人DIYでFCRのセッティングを行っている場合はぜひともシビアに同調作業を行ってみてください。
きっとバイクに乗るのが楽しくなると思います。

FCR初心者向け-エアスクリューの調整をしてみる

エアスクリューは回すだけなので誰でも触る事が出来ます。
初心者の方は触る事自体に抵抗があると思いますのでいくつか注意点を書いていこうと思います。

・パワーフィルターやファンネルを外したままそうこうしても概ね問題はありません。
-絶対ではありませんが、大きなゴミがエンジンに入り込むこともほとんどないと思います。
FCRにおいては浮動バルブのまわりにちょっとした細かな砂が入ってボディを削り込んだ入りが避けたい項目かなと思います。

・フィルター類があっても無くてもセッティングはおおむね変わらない
-ファンネルやフィルターなどを着脱しても空燃比に大きな変化があるようには思えません。
スロットルを開けた時のレスポンスについては多少なりとも差異はあると思います。

・エアスクリューの最小の回し方
-私は精度と言っているのですが0.05分程度で全シリンダー同時に動かしています。
楽器のチューニングみたいに1mmにも満たないわずかな微調整で大きな変化があるようなものではありません。

・各シリンダーごとにエアスクリューの調整は変化させるべきか?
-私のCBX1000についてですが各シリンダーごとで0.15分も違わないので、
平均を取るという考え方の元に全シリンダー同じ戻しで良いと思います。
変化させても最小で5分単位ずつ触って試していけば良いと思います。無段階で試す必要はありません。

・エアスクリューを回すときは専用のドライバーを使う
-エアスクリューは真鍮製のマイナス頭です。サイズが適切でないマイナスドライバーを使うと
舐めてしまいますから要注意です。

この辺りが注意点となりますが、エアスクリューの動かす精度についてですが、
0.05分と記載していますが、変化が分かるようになると無段階で触ったり、
0.03分刻みで触ったりしてもよいと思います。
しかし、セッティングは必ず履歴を残す必要があります。
数値として記載しやすい事を考えてスクリューを回してください。
数か月後にセッティングする時に過去の履歴を上手く読み取れないなどのトラブルを起こしてしまう事があります。

FCRセッティング-エアスクリューとパイロットスクリューは定期的にリセット【まとめ】

エアスクリューとパイロットスクリューは無段階で調整が出来ます。
セッティングマニュアルには下限と上限のみが記載されています。
少々オーバーしてもエンジンが壊れるというような事はありません。
戻し過ぎると効きが弱くなり過ぎてよく分かりません。
閉め過ぎるとちょっとした調整で変化が大きくなり過ぎます。
大事な事は、現在のセッティングからどれ位動かしたかという、『相対的』な変化と、
全閉めからどれ位調整したかの『絶対的』な変化を意識することです。
作業履歴に記載する時には『絶対的』な値を記載しておかないと人に伝えたり、
次に自分が作業をする時に非常に分かりづらくなります。
また、スクリューはジェットと違って無段階で調整が出来ます。
最小限の動かす幅を決めておかないと次のセッティング活かす事が出来ません。
私は最小限の精度を時計の針で言えば5分の動かし方に決めております。
何度も何度も相対的に触っていけば自分自身が思っていたスクリューの位置とずれこんでくる事があります。そういったことを解消する為にごくたまにで良いのでスクリューの位置をリセットして、
再セッティングをするという事が必要となってきます。
というわけでエアスクリューとパイロットスクリューの定期的なリセットのお話でございました。
それでは、シーユーアゲイン!

CBX1000-関連写真

私はセッティング中はラムエアフィルターを外しています。
またエアスクリューをリセットする際にはファンネルと外してから行っています。
理由はファンネルがある事によってドライバーの回し具合が変わってしまうからです。
力の入り具合が均一になったりドライバーの角度が統一されたり目視がしやすくなるという利点があります。デメリットは手間が増えるという点です。
リセットを目的としているのでしっかりと確認が出来ないと全く意味がありません。
作業頻度に関しては私はしょっちゅうFCRを触るので1か月に1回位は同調を含めてこのような作業をしているのではないかと思います。
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