FCRセッティング-キャブの同調はどの程度までやればよいのか?答えは…

6連バキュームゲージ FCR
CBX1000FCRメンテナンス
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FCRセッティング-キャブの同調はどの程度までやればよいのか?答えは…

キャブレターの同調はどの程度までやればよいのか?
疑問に思われている方は非常に多いと思います。
例としてバキュームゲージを使って同調作業を行うと目盛りがあります。
目盛り一つ分は、ずれて良いのか?
目盛りの黒線の幅でさえ誤差になるのか?
かなり疑問に思うと思います。

先日、答えを聞く事が出来ました。
答えを書きます。
『負圧式キャブレターは完璧。FCRは目視でOK』
でございます。

BITO R&Dの
美藤定 氏
に聞きましたので、間違いありません!

とまで書くと少々乱暴ではありますが、
日本のレジェンドの一人の貴重な意見でございます。
要件や用途や時間的な制限も踏まえた上での回答かもしれません。
負圧式キャブレターについては完璧に近い方がベストと言われると、
自分が思う完璧な所まで同調を取れば良いです。
FCRについては少々同調がずれていても走行に影響は少ないので気にしなくても良いという、
解釈だと思います。FCRについても同調は自分が思える中で完璧に同調を取ってマイナスになるわけはありませんから可能であれば同調作業は完璧に行うべきだと私は思います。
ただ、FCRについては同調作業については妥協をしても良いよという意味だと思われます。
こういった質問はどの程度ですかとドンドン突っ込んでいっても、ふわふわっとした回答になって、
会話も弾まなくなるので、ほどほどまでしか突っ込んで聞いておりません。
というわけで、キャブレターの同調に関するレジェンドのご意見を聞きました。
次のセクションから目視とはどの程度か?ということにピントを当てて記載していきます。
基本的に私はFCRしか現在は触っていないので負圧式キャブレターのお話はほぼないと思ってくださいませ。
それではレッツスターティン!

FCRを目視で同調を取る

目視と言っても本当に目で合わせるというわけではございません。
①テーパーゲージを使う
②つまようじなどをはさんで同時に落ちる瞬間
の2通りがすぐに思い浮かびます。
私は①を行った後にバキュームゲージで同調を取ります。
時間が許すときはスロットルをちょっと開いたところでも同調を確認して、
スロットルワイヤーの張りやスロットルストップスクリューの高さを調整しながら再度同調を取ります。
②についてはつまようじを浮動バルブに挟み込んでスロットルを開いた時に同時に落ちるようにすれば、高さが揃います。つまようじは木製で適度な柔らかさなので、金属を痛めないのでやりやすいかなと思います。
バキュームゲージを使わない同調の調整ですが、エンジンを始動していなくても良いというメリットがあります。私は必ずバキュームゲージを使うのでどの程度の精度があるか定かではありませんが、
今回のお題である目視で良いという点を踏まえるとあまり気にしなくても良いのだと思います。

キャブの同調がずれていた時の症状

レーシング(空吹かし)した時の回転数の落ちが悪いです。
私感ですが、エンジンの温度が低い時はスロットルが低いシリンダーの影響が強くなって、
逆に温度が高い時はスロットルが高い方のシリンダーの影響が強くなる気がします。
エンジンの回転落ちが実走行で悪いなと思ったら、同調作業を行うというのが一つの目安になるかなと思います。

1ヶ所調整すると他のシリンダーにも影響します。

浮動バルブの高さではなくて、負圧だけで見た話になります。
同調作業は1ヶ所さわると他のシリンダーにも影響があります。
CBX1000を例に出すと1番を触ると6番に強く影響が出ます。
全体的に回転数が上がったり下がったりもします。
ピストンの配置や作業をしている時のエンジンの温度なども影響があるのかなと思います。

FCRで完全な同調を取るメリット

完全な同調とは自分が納得してこれ以上できないと思った所が完全な同調です。
完全な同調が取れた時のメリットですが…
自分が満足します。
今回のブログ投稿のお題になりますが、FCRの同調はほどほどで良いということです。
走行に支障が出るレベルでなければ、同調はずれていても良いという事です。
自己満足以外の何物でもないという事がひとつの結論です。
裏を返せば、回転落ちが鈍くなるのが危険な範囲以外は全く問題が無いという事です。

同調作業にかかる時間

私のCBX1000の場合の話です。
バランスが取れていない状態から作業をすると30分前後です。
ジェットニードルを変更したり、直近で同調作業を行ったあとであれば、10分かからない程度です。

扇風機は必要か?

私は扇風機を使用する場合がほとんどです。
短時間の場合や確認をするだけが前提であれば扇風機を使用しない事もあります。
長時間、アイドリングをしてもエンジンが壊れるという事はないと思います。
しかし、走行風を当てないまま長時間のアイドリングは気持ちが良い物ではありません。
可能であれば扇風機を当てた方がよいのではと考えております。

マルチバキュームゲージを使用した同調作業の注意

マルチバキュームゲージを使用する際の必須な儀式があります。
針のバランス校正を行う必要があります。
新品でマルチバキュームゲージを購入して検査しても針のバランスは1目盛りはずれていました。
針のバランス校正を行わずに同調作業をする事は全く意味がありません。
正しく負圧が測れているかどうかは校正が出来ませんが、少なくとも目的は、
各シリンダーの負圧のバランスを整える事です。
針のバランスさえ合っていれば、同調を取るという目的はクリア出来ます。
私は100円ショップで買った注射器風のポンプとホームセンターで購入したビニールチューブを使用して負圧の調整をしています。バキュームゲージの針の校正はダイヤルがついていたり、
針の回転軸を抑えたりする事で調整出来ます。
写真は6連になっていますが4連のマルチバキュームゲージを2つ購入して使用しているだけです。
6連バキュームゲージ
6連バキュームゲージ
バキュームゲージの校正は針の回転軸を押す
バキュームゲージの校正は針の回転軸を押す

FCR初心者向け-同調作業は気にしなくても良い

初心者向けに書くと同調作業は気にしなくて良いと書くのが端的なアドバイスでございます。
初心者の前提として工具が揃っていないという事があげられると思います。
同調作業を自分でやってみようと思うとバキュームゲージの他に負圧の取り出しの加工が必要なバイクも存在すると思います。負圧を調整しようとすると、バキュームゲージ以外にもシンクロテスターいう
ファンネルに当てて負圧を計測する工具もあります。
まずは準備からとなります。

FCRセッティング-キャブの同調はどの程度までやればよいのか?答えは…【まとめ】

いままでは自分が思う完全な状態でFCRの同調を行ってきたのですが、美藤氏がそこまでシビアに考えなくても良いと言われるなら少々であれば手抜きをして良いのだなと思えました。
私の場合は趣味でFCRを触っているので時間は無限に使えるので同調作業は満足がいくまで行っていました。
その反面、派手にセッティングをしたりして時間が惜しい時や体力やメンタルが消耗している時に省略しても良いと思えるとFCRも気楽に触れます。
少々であれば省略しても良いと言っても、FCRの同調作業も時間をかけて行っても無駄ではないので、時間がある時は皆様も納得いくまで同調を取っていただければなと思います。
過去にもFCRの同調に関する事は記事に書いております。
必要な工具や負圧取出しニップルの追加や針校正なども記載しております。
これから同調作業を始めてみようかなと思われる方は、検索などを有効利用してみてくださいませ。
それではシーユーアゲイン!

気になるアイテム

DIYライフにお役立てくださいませ。値段の比較がしやすいようにリンクを設定しております。
各ショッピングモールに絶対にあるとは限りません。ボルトナットやゴム類はアマゾンだけでしか取り扱いが無いケースが多いです。各モールのリンク先から色々検索も出来ます。

バキュームゲージの購入

キャブの同調には必須アイテムでございます。私のCBX1000はデイトナ製の4連を2セット購入して、
6連の状態にして使用しています。特に加工なども必要ありません。シンクロテスターが向いている車輌もございますので、バイクによって商品選択をしてください。
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